【北京=尾崎実】中国が外国人への臓器移植を原則的に禁止した2007年以降、少なくとも日本人17人が腎臓などの移植を中国で受けた問題で、中国衛生省の黄潔夫次官は17日までに、違法な移植手術をした医療機関や医師らを厳重に処分する方針を示した。同日付の中国紙、北京青年報が伝えた。
黄次官は「中国は移植を目的とした旅行に断固反対する」と強調したうえで、衛生省が関係部門に対し、事実関係を調査するよう指示したことを明らかにした。黄次官によると、中国で臓器移植が必要な患者は100万人を超えるが、移植を受けられる患者は1万人超しかいないという。
中国政府は07年5月、「人体器官移植条例」を施行し、臓器売買を全面禁止。翌6月には衛生省が、旅行名目で入国した外国人への移植を禁じる通知を出した。(00:38)