高松市民、香川の両病院を統合して建設する新市立病院の基本構想を検討する有識者懇談会の会合が17日開かれ、新病院の「付属医療施設」となる現塩江病院の移転候補地について、これまでに市側が挙げていた2カ所の病院駐車場だけでなく、民有地も加えて検討するよう基本構想に盛り込むことで合意した。
席上、市側は民有地の候補として、塩江地区地域審議会や各連合自治会から、休業中の塩江新温泉ホテルを購入して充てるよう要望があったことを報告した。同ホテルの場所は塩江病院から北東に約500メートル。
塩江病院の移転候補地はこれまで、同病院東側駐車場(1391平方メートル)と北側駐車場(2260平方メートル)の2カ所が示されていた。しかし、両案とも敷地の広さやインフラの充実度などの面で一長一短があり、懇談会や市議会から民有地も含めた検討を要請する意見が出ていた。
一方、新病院の用地は県農業試験場跡地の一部で、市道仏生山円座線の南側で琴電線路までの5・7ヘクタールを譲り受ける方針が決まっている。県市は幹部の連絡協議会を設置しており、跡地を市中南部の重要な活性化拠点に位置づけ、農試の庁舎などがある市道北側を含めた全体の利活用策について検討を進めている。