松阪市民病院の緩和ケア病棟(ホスピス)の建設工事を随意契約で進めたのは地方自治法から逸脱したとして、前市長を相手取って損害金返還請求訴訟を起こしていた海住恒幸・松阪市議(50)が17日、「現市長が非を認めた」として訴えを取り下げたと発表した。
建設工事は、下村猛・前市長在任中の06年9月に市と共同企業体(JV)が、約19億円で随意契約を結んだ。海住市議は「一般競争入札の場合、市の平均落札率では83・2%。約2億9800万円は節約できた」と同年12月、差額を市に返還するよう求める住民訴訟を津地裁に起こしていた。
取り下げに関し、山中光茂市長は「今月中にも大規模な随意契約の原則禁止を表明する」と話した。【橋本明】
〔三重版〕
毎日新聞 2009年2月18日 地方版