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時間外救急28%減 大田市立病院、昨年10―12月 '09/2/18

 ▽「コンビニ受診」抑制効果

 大田市立病院の救急外来への軽症患者の集中を避けるため、市と市医師会が開業医への相談を呼び掛けた昨年十〜十二月の運動期間中、市立病院の時間外救急患者が約三割減ったことが、市のまとめで分かった。患者の過半数が運動を「知らない」と答えるなど周知に課題も残した。

 運動期間中の時間外の救急患者数は一日当たり一〇・七人で前年同期より28%減少。このうち軽症患者の減少率は32%で、軽症以外(11%)を大幅に上回った。診療科別では小児科の減少率が46%と最も高かった。市は「『コンビニ受診』抑制を呼び掛けた効果が一定に出た」とみる。

 一方で、時間外の全患者数に占める軽症者の割合は84%から80%へと4ポイント減にとどまった。アンケートでも「開業医に相談せず来院」が七割超で、運動を「知らない」とした人も六割に達した。

 市と市医師会は分析結果を基に三月、新年度の取り組みを決める方針。市は「今回は街頭PRや診療所へのポスター掲示などの啓発だったが、今後は医師が生の声を語る機会を増やしたい」としている。(馬場洋太)




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