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えげつなさなら中国が上? ロシア“原産”の兵器を「転売」

フォーサイト2月17日(火) 10時33分配信 / 海外 - 海外総合
 ロシアは武器商売でも渋い顔だ。二〇〇八年の武器輸出額は八十億ドルを超え、ソ連崩壊後、最高を記録する見通し。だが、景気のいい数字とは裏腹に、最近では得意先の多いアフリカ市場で中国の追い上げを受け、ロシア製兵器の“人気”には退潮ムードも兆している。

 中国はロシアからの移転で得た技術を基礎に武器を製造し、欧米製兵器より安いロシア製を凌ぐ安価で売り込む。また、アフリカの産油国の心変わりには、支払いにドルやユーロを要求するロシアより、原油とのバーター決済をもちかける中国の方が魅力的という理由もある。

 ロシアが特に神経を尖らせるのは、戦闘機だ。ロシアはスホイ27のライセンス生産を中国に認めているが、第三国への輸出は禁止している。ところが中国は、自国生産のスホイ27(殲11)に中国製エンジンを搭載したタイプを、アフリカ市場に売り込もうと躍起だ。

 エジプトはロシア製兵器の大口輸入国だったが、アフターサービスの悪さへの不満から、中国製に乗り換え始めた。アルジェリアでも昨年、「不良品」のミグ29の返品騒ぎがあった。

 兵器輸出の先行き頭打ち傾向は、原油価格下落とともにロシアに暗い影を投げかける。中国に対するロシアの怒りは募るばかりだ。

フォーサイト2月号 NEWS PROBEより
  • 最終更新:2月17日(火) 10時33分
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