急性肺炎で入院した愛知県の女性(21)に重い後遺症が残ったのは不適切な抗生剤投与が原因などとして、女性と両親が小牧市民病院を設置する愛知県小牧市に賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(藤田宙靖(ときやす)裁判長)は17日、市側の上告を退ける決定を出した。市に約1億3400万円の支払いを命じた1、2審判決が確定した。
女性は99年11月に入院したが、抗生剤の投与後にショック症状で一時心肺停止状態に陥り、視力障害や手足のまひが残った。1、2審はショック状態となった後の救命措置について、「輸液量が医学的に求められる量より大幅に少なかった」と病院側のミスを認定していた。【北村和巳】
毎日新聞 2009年2月18日 中部朝刊