長崎市の新市立市民病院と日赤長崎原爆病院の統合問題で、田上富久市長は17日、長崎大の片峰茂学長を訪ね、県の統合案を拒否し、現在地で市病院局の見直し案で新市立病院建設を進める方針を伝えた。
田上市長と楠本征夫・市病院局長が片峰学長と河野茂・医学部長を訪ね、約10分間懇談。田上市長は「総合的に考えて市の見直しを選んだ。どの案を選んでも大学の連携がないと成り立たない。ご協力をお願いします」と話し、今後の協力を依頼した。
片峰学長は「長崎市の地域医療がいかにあるべきか、10年後、20年後の地域医療をどうすべきかという観点から、(病院統合問題で出てきた課題解決の方策を)新市立病院計画に盛り込んでいただきたい。新病院の案や中身はまだ確定していない部分があると思うので、いい病院を作ってほしい」と応えた。
河野医学部長は「大学病院以外のマグネットホスピタルとして、さらなる強化をお願いしたかったが残念だ」と語った。【下原知広】
〔長崎版〕
毎日新聞 2009年2月18日 地方版