ここから本文エリア 延岡病院神経内科 4月から休診の恐れ2009年02月17日 県立延岡病院の医師不足に関連し、4月から神経内科が休診になる可能性が高まってきた。同科に医師を送ってきた宮崎大学が医局の「人員不足」を理由に、新年度からの派遣を断念したため。県は独自に医師確保を目指すとしているが、今のところメドは立っていない。 延岡病院に神経内科医を派遣している同大第3内科の中里雅光教授が16日、朝日新聞の取材に明らかにした。 現在、第3内科には教授も含めて計8人の専門医がいるが、同病院に派遣中の医師が新年度から県外の病院に移ることになった。 重症患者が集まる国立病院機構宮崎東病院(宮崎市田吉)の神経内科にも2人を派遣しているが、「入院患者が100人弱、外来患者も1日数十人いる現状では1人でも抜けたら維持できない」(塩屋敬一副院長)状況という。 大学病院には中里教授を含めて5人いるが、1人は県外の病院に移ることが決まり、教授を除き、専門医を育てる「教育病院」の機能を果たすには残り3人の確保が学会の基準で義務づけられている。 こうした事情を踏まえ、中里教授は「延岡病院が県北にとって非常に大切なことは我々も自覚している。ただ出したくても出せない現状を知って欲しい」と理解を求めた。 一方、県病院局は「県外の大学の地元出身者に当たるなど手を尽くす」としているが、確保の見通しはない。休診になれば、これまで同病院の検査で済んでいた患者も宮崎市内などに入院する必要が出てくる。 延岡市医師会(岡村公子会長)は休診の事態に備え、今週中にも隣の日向市東臼杵郡医師会と協議する予定。
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