十日町病院等の医療提供体制に関する検討会の協議結果について、十日町市は、同市内で住民説明会を開いた。各地域の住民代表ら約140人が出席。医療体制と併せて新十日町病院の建設地を巡って意見が集中した。
説明会は、高度医療を担う魚沼基幹病院が南魚沼市に建設された後、十日町、松代の両県立病院の医療体制がどうなるのかについて報告された。
新十日町病院の建設地について、住民側からは「駐車場の確保や交通の利便性のいい黒沢地区への移転方針をなぜ撤回したのか」「現病院の位置での建て替えで、十分な駐車スペースを確保できるのか」などの意見が相次いだ。
これに対し、田口直人市長は「病院の郊外への移転に伴う街中の空洞化を防ぎたい。特に災害時の拠点病院としての使命もあり、検察庁や裁判所の国有地を利用させてもらい、駐車スペースを確保したい」と答えた。
また、「医師は公設、民営のどちらを望んでいるのか」との質問に、県立十日町病院の塚田芳久院長は「十日町地域の人口からみてレベルの高い医療を行っている」とした上で、「公設でも民営でもどちらでもいい。大切なのは、医師が充実感をもてる医療ができるかだ」と述べた。【神田順二】
毎日新聞 2009年2月18日 地方版