[甲府兄妹死亡]首に絞められた跡　不明の母は踏切事故死か

　甲府市朝気１の会社員、深沢修さん（４０）方で長男優斗君（１２）＝市立東小６年＝と長女萌夏（もえか）さん（１０）＝同４年＝の遺体が見つかった事件で、２人の首に絞められたような跡が残っていたことが分かった。山梨県警南甲府署が１８日明らかにした。同署は殺人事件とみて捜査しており、司法解剖して死因を調べる。

　また１７日夜、現場から約１０キロ離れた山梨市のＪＲ中央線踏切で特急列車にはねられて死亡した女性が、行方不明となっている母親の和美さん（３７）である可能性があるとみて、身元の確認を急ぐとともに事件との関係を調べている。

　２人の通う市立東小の和田一枝校長によると、２人の遺体が発見された１７日は２人とも元気に登校。午後にあった優斗君ら６年生の「卒業を祝う会」には和美さんも出席しており、変わった様子はなかった。ただ授業参観など普段の行事には修さんが出席することが多かったという。

　同小は１８日午前８時２５分から全校集会を開き、２人の死亡を報告した。和田校長が「２人の分まで一生懸命生きていくことが供養になるので頑張ろう」と話すと、途中で泣き出す児童もいたという。

　近くに住む７０代の女性によると、優斗君は女性の孫と１７日午後３時半ごろから午後５時ごろまで野球をして遊んでいた。和美さんは「恥ずかしがりで優しい感じ」の母親だった。家の近くで修さんと優斗君がキャッチボールをする姿もよく見かけ「仲の良い家族に見えた」という。【藤野基文、曹美河】