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【神隠し公判 判決(4)完】「貞操害されず」「終生、贖罪を」…声裏返る裁判長(10:45〜11:00) (4/4ページ)
このニュースのトピックス:江東マンション神隠し殺人事件
「これらは過大に強調することは適当ではないものの、死刑を選択すべきとまでは言えない以上、それ相応の意味を持つ」
《極刑を回避する判断が出た星島被告に矯正の可能性はあるのだろうか? 裁判長の説明は続く》
《星島被告は殺害を実行してから、躊躇(ちゅうちょ)なく解体作業に取りかかる一方、善良な住民を装って、マスコミ各社のインタビューにも答え、きちんと会社にも出勤していた》
裁判長「一連の態度からは、相応の犯罪的傾向がうかがえる。しかし、わいせつ略取(連れ去り)計画は、被告人の現実離れした妄想の産物であって、ずさん」
「わいせつ行為にすら及んでおらず、前科前歴もなく、犯罪と無関係な生活を送ってきた。犯行も自供し、被害者の冥福も祈っている」
「矯正の可能性がいまだに残されている」
《裁判長は、時折、声を裏返らせながら、極刑を回避してきた理由を説明してきた。そして、裁判長は大きく息を吸い込み、最後の締めに入る》
裁判長「死刑をもって望むのは、重きにすぎる」
「したがって、被告人に対しては、無期懲役刑に処することとし、終生、生命の尊さと自己の罪責の重さを真摯(しんし)に考えさせるとともに、被害者の冥福を祈らせ、贖罪にあたることが相当と判断した」
《裁判長はこう説明し『閉廷』を告げた。遺族は納得がいかないという表情で法廷を後にした。星島被告は最後まで無表情で、耳を赤らめ、うつむきながら足取り重く法廷を後にした》
=(完)