深刻化する医師不足を受けて臨床研修制度の見直しを検討している文部科学省と厚生労働省は、医師が不足している大学病院に研修医を優先して配分するため、研修先の病院に対して募集枠を制限する方針を固めました。
現行の臨床研修が必修化されてから、研修医は研修先を自由に選択できるようになったため都市部の民間病院に集中し、大学病院が医師不足となっています。そのため、大学病院は地方の提携病院から医師を引き揚げ、地方の病院で医師が不足するようになりました。
こうした医師の偏在を解消するため、臨床研修制度の見直しを検討している文科省と厚労省は、2009年度以降、研修医の定員について都道府県ごとに上限を設けるほか、研修先の病院の募集枠を制限し、大学病院に募集枠を優先して配分する方針を固めました。
これまでは各病院が研修医の募集定員を自由に決めることができましたが、今後は文科省と厚労省が過去の実績などに応じた定員を設定することにしています。(18日03:02)