事例データベース
業界:食料品・飲料品
事例分野:人事
導入時期:2004年
タマノイ酢
2010年春「医師社員」誕生へ
医学知識を生かし商品開発を強化
創業100余年で「すしのこ」「はちみつ黒酢ダイエット」を販売する老舗食品メーカー、タマノイ酢(堺市)に2010年3月、医師2人が入社する。同社が2004年に開始した人材育成制度「フューチャー制度」を活用して難関国家資格の取得に初めて成功した元社員たちだ。2008年3月に国立大学医学部を卒業して医師免許を取得してからは、副業が禁じられている研修医を務めるために公式にはいったん退職。2010年3月に晴れてタマノイ酢に再入社する。2人を医師に育てるために医学部在学中の学費はすべて会社が負担し、給与や賞与も支給していた。
再入社後は専門知識を生かして健康に良い商品などの開発などに携わる予定だ。同社社長室の桜内晶子課長は「手間とお金がかかっても会社の理念や目的を理解する社員から医師を育てることに意味がある。普通の医師は病人を治すための存在だが、病気にならないような商品、サービスを開発できる医師になってほしい」と狙いを話す。
2人の医師は新潟大学、山形大学の医学部で学んでいた。2009年2月現在も琉球大学医学部に社員が1人在籍している。同社のフューチャー制度にはほかに税理士コースや弁護士コース、調理師コースなどがある。また、スポーツ選手を育てるアスリートコースもあって、競歩選手の社員は2008年に日本選手権で7位入賞を果たした。
(上木 貴博=日経情報ストラテジー)
[2009/02/18]
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