貴乃花親方が新潮に勝訴

　大相撲の貴乃花親方夫妻が八百長疑惑や相続問題をめぐる「週刊新潮」の記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社などに計３７５０万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は４日、親方へ３００万円、景子夫人へ７５万円の支払いと謝罪広告掲載を命じた。新潮側は控訴する意向を示した。

　同誌は先代・二子山親方の遺産を独占しようとしたと掲載。また、９５年の九州場所で貴乃花親方が兄の大関・若乃花に敗れた優勝決定戦では、父親の二子山親方から八百長をするよう示唆されたなどとも報じていた。

　松本光一郎裁判長は取材が不十分で、記事は真実ではないと指摘。貴乃花親方は「おかげさまで勝つことができました。裁判所が（記事は）信ぴょう性がないものと認めてくださった」と話した。週刊新潮編集部は「即刻控訴する」とコメントを出した。

　親方は現在、「週刊現代」（講談社）に対しても同様の訴訟を起こしており、１６日の最終弁論で出廷する。