神戸放送局

2009年2月17日 18時41分更新

自殺は手術ミスと賠償認める

女性が自殺したのは、足の手術のミスによる後遺症が原因だとして遺族が尼崎市内の病院を運営する健康福祉機構に対して損害賠償を求めていた裁判で、神戸地方裁判所尼崎支部は、「医師の過失が女性の自殺につながった」として、健康福祉機構に5100万円余りを支払うよう命じる判決を言い渡しました。

この裁判は、平成15年12月に兵庫県内の当時25歳の女性が尼崎市にある関西労災病院で左足の手術を受けた際、神経を損傷し、装具なしでは歩けないなどの後遺症が残って、およそ3年後に自殺し、遺族らが「自殺は手術の後遺症によるものだ」として、8200万円あまりの損害賠償を求めていたものです。
17日の裁判で、神戸地方裁判所尼崎支部の岡原剛裁判長は「女性は後遺症のためパニック症状などを引き起こすこともあり、死にたいなどの言動も聞かれるようになった」と指摘しました。
その上で岡原裁判長は「医師の過失が女性の自殺につながった」と述べ、健康福祉機構側に5100万円あまりの支払いを命じました。判決について関西労災病院は「内容がわからないのでコメントできない。
今後正式な通知を受け取り次第対応したい」と話しています。