empro は OhmyNews 編集部発の実験メディアプロジェクトです(empro とは?)。

この週刊誌がすごい

週刊誌の時代が終わりかけている!

この週刊誌がすごい53

元木 昌彦(2007-12-09 15:05)
Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーを含むはてなブックマーク  newsing it! この記事をchoixに投稿
 今週も、このコラムの執筆が遅くなってしまったことをお詫びしたい。

 今年の上半期のABC調査が出た。「ABCとは、Audit(公査)Bureau(機構)of Circulations(部数)の略称です。ABC機構は、1914年にアメリカで誕生し、日本では1952年に日本ABC協会の前身であるABC懇談会が発足、1958年通商産業省(現経済産業省)に社団法人として認可されました」(日本ABC協会ホームページから)

 週刊誌の部数減がいわれて久しいが、その落ち込みが一段とハッキリしてきた。特に、「週刊現代」の落ち込みが目立つ。

 昨年2006年の7月―12月の平均部数が約41万5000部だったのに、2007年1―6月期は6万6000部減って、約34万9000部。「週刊ポスト」が、1万8000部減で、約35万4000部だから、5000部程度だが、ポストの後塵を拝している。

 「週刊新潮」が約47万3000部。「週刊文春」が約52万6000部で、2万3000部落としたものの第1位を保っている。

 ちなみに新聞社系は、「週刊朝日」が約18万9000部、「サンデー毎日」が約8万部、「読売ウイークリー」に至っては、ABCに入っていないから、部数不明だが、おそらく毎日より上ということはないだろう。

 他では、「ニューズウィーク日本版」が約7万7000部、「週刊プレイボーイ」が約24万部、「SAPIO」約7万6000部、「週刊ダイヤモンド」が約11万2000部、「サライ」(月2回刊)が15万9000部。月刊誌だが「文藝春秋」が約46万部で横綱の貫禄か。同じく月間の「LEON」は約5万1000部。

 若い女の子に人気のある「CanCam」は、9万8000部落としても、まだ約52万4000部ある。この調査で最大部数を誇るのは、「家の光」の約59万部である。

 それにしても、朝青龍の八百長問題追及で、相撲協会をはじめとする角界を激震させたり、赤城徳彦農林水産大臣(当時)の事務諸費問題追及で参議院選挙に大きな影響を与えたり、今1番元気がいいといわれる「週刊現代」の部数減に歯止めがかからないのはどうしたことなのだろう。

 元OBとしてではなく、週刊誌のこれからを考えるとき、現代の部数不振の原因を考えなくてはいけないのではないか。そうしたこともあって、週明け12月10日(月曜日)に、阿佐ヶ谷に新しくできた「Asagaya/Loft A」で、午後7時から「週刊誌がんばれ!雑誌のこれからを考える」会を主催することにした。

 口幅ったいことをいわせてもらえば、多様な言論がなくなれば、国民は、官製の大本営発表しか知らされずに、この国の将来を誤ることにもなりかねないのだ。

 さて、今週の週刊誌について書きたいと思うのだが、どれを見ても似たり寄ったり。守屋前防衛庁事務次官とおねだり妻の逮捕、香川の祖母・孫姉妹殺害事件、朝青龍謝罪会見のその後などなど、どれを読んでも、切り口は同じで芸がなさ過ぎる。

 どれか一つぐらいあげたいのだが、うーんと唸ってしまう。ごめんなさい。

この週刊誌がすごい トップページへ

バックナンバー

マイスクラップ 印刷用ページ メール転送する
60
あなたも評価に参加してみませんか? 市民記者になると10点評価ができます!
※評価結果は定期的に反映されます。
評価する

この記事に一言

more
評価
閲覧
推薦
日付
なるさす
36
1
12/29 23:34
しんいち
147
10
12/10 15:55
むー
184
7
12/10 11:45
まぐ
228
7
12/10 08:48
Cyhyraeth(瀬田)
228
8
12/10 06:36
閃光
284
15
12/09 19:14
神倉山
315
11
12/09 15:49
タイトル
コメント

なぜ日本のニュースサイトはつまらないのか
»日本列島力クイズを大画面でプレイする