TBS 「報道特集NEXT」  09214

最初に背景を説明しておくと、
この日のテーマ 「橋下知事の怒り爆発!いたるところに天下り」 は、TBS系列のMBS(毎日放送−大阪)が
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5日に放送した 「海外事務所と巨額埋蔵金」(画像化) が元になってる。特に映像素材はほぼMBSのままである。

番組内容
 「自治体国際化協会」という総務省が管轄する天下り団体がある。
 この団体の運営費は全国の自治体が負担している。
 その額は年間23億円。大阪府も年間9,300万円負担している。
 毎年予算が余り、現在123億円の現金・預金がある。
 協会には5人の常勤役員がいて、いずれも総務省などからの天下りである。
 役員の人件費は5人でおよそ8,200万円である。
 財政難の自治体から金を集める一方で、増え続ける「埋蔵金」。
 2,000万円近い役員の報酬と豪華な海外オフィスを、地方自治体が支える必要はあるのか。
 はたしてこんな団体に存在意義があるのだろうか。


この中のMBS放送分に次のようなシーンがある。
上の天下り団体の常勤役員の出身団体を示しているシーンだ。



ナレーション
「協会には5人の役員がいますが、いずれも総務省などからの天下りで・・・」
該当部分の映像14秒)


これをTBS放送分では、次のように改変している。
出身団体の名前のなから、「東京都」を消しているのだ。



ナレーション
「役員5人のうち4人が総務省など霞ヶ関からの天下りで・・・」
該当部分の映像18秒)




大阪府の知事が「自治体国際化協会」という天下り団体を批判してるのに、
その団体に東京都から天下りしているということは、
TBS
としてはまずいことなので「東京都」を消したのかもしれないが、【注】(ページ最下部)
それは仕方ないことではないか。

TBS
は本来ならむしろ、
天下り法人の常勤役員の中に東京都出身者が入っているが、
これについてどう思うかと、東京都に取材すべき立場だろう。

なぜそれをしないのか。
それで、東京都にも言い分があれば、堂々とそれを放送すればいい。
それが本来の報道の使命ではないのか。
その使命を果たすどろか、逆に系列局の報道を踏みにじるようなとをしてもいいのか。

なぜ「東京都」を消した?

東京のメディアであるTBSキー局システムという権力を使って、
系列局の取材データの中の東京都に都合の悪い情報を統制・隠蔽・改変することと
独裁国家が権力に都合の悪い情報を統制・隠蔽・改変することと、
やってることは同じではないか。




【注】
本来は別にまずいことでもなんでもないが、
東京のメディアはどうも「東京」や「東京都」と、
自分たちを同一視しているようなのだ。

つまり、「東京」や「東京都」にとってまずいことは
東京メディアにとってまずいことと思っているのだ。

これもまた、どちらかといえば、
独裁国家のメディアの特性に近いものである。



いつものことですが、今回は特に多くの方々の直接・間接のご協力がなければあり得ませんでした。
これもまた、いつものことですが、ここであらためて感謝申し上げます。

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