【社説】KTX、ひび割れた枕木の上を走るのか
京釜高速鉄道(KTX)の第2期整備区間の大邱-釜山間のレール敷設工事でコンクリート製の枕木の一部がひび割れで折れた。列車とレールの重みを支える枕木が破損すれば、レールが曲がり、時速300キロで走る列車が脱線する事故が起きる可能性がある。7兆ウォン(約4500億円)もの建設費が投入される高速鉄道の安全性に致命的な欠陥が見つかった形だ。
これまでに敷設された枕木15万3000本のうちひびが見つかったのは332本だが、全ての枕木が危険状態に置かれている。枕木にレールを取り付ける締結装置とその下部の埋め込み栓がすべて不良品と判明したためだ。設計図面には埋め込み栓に防水物質を使うことになっているが、それが守られていないために雨水が入り込み、寒さで水が凍結して体積が増えたことで枕木にひびが入った。現在表面的には異常がない枕木もいつ折れたり割れたりするか分からない。
埋め込み栓メーカーは、設計図面と異なる不良品を作り、枕木メーカーは納品された埋め込み栓が不良品かどうか検査もせずにそのまま使用し、施工業者と管理業者もそれに目をつぶり、何の手も打たなかった。このうちの誰かがしっかり仕事をすれば、こんなことは起きなかったはずだ。巨額の国民の税金が使われる大型国策事業の工事がこれほどいい加減だとは話にならない。工事中に問題が明らかになり、大惨事を防ぐことができたことは幸いだった。
ひびが入った枕木とは別に、鉄道施設公団が第2期区間に使用する締結装置として選定した英パンドロール社の製品も時速300キロの高速鉄道には使われた実績がなく、性能が確認されていないという。監査院も2007年に安全性が立証されていない製品なので、軌道のずれやレール損傷などの問題が発生する可能性があると指摘していた。
高速鉄道の第1期工事は、1992年に車種も決まらず、設計図面もない状態で着工された。結局1996年に米安全診断業者に精密調査を依頼し、190カ所は補修、39カ所は部分的な再工事が必要と判断された、当時、韓国政府は常時点検班を設置するなどの対策を取り、徹底した安全管理を誓った。しかし、第2期で再び問題が明るみに出た。責任者を探し出し、国策事業の手抜き工事を防ぐための抜本的な対策を示すべきだ。
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