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花粉症にさよなら? 「無花粉スギ」大量生産技術を確立

2009年2月17日3時1分

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 全く花粉がない「優良無花粉スギ」を大量生産する技術を確立した、と富山県は16日、発表した。種子から育てるため、従来の挿し木による苗の生産に比べて早く生産できる。県によると、種子から大量に無花粉スギを生産する技術を確立したのは、全国で初めてという。

 無花粉スギは92年に同県内で初めて発見された。その後の研究で、ある劣性遺伝子が組み合わさると無花粉になることが分かった。県森林研究所は、成長が優れた精英樹の中で、無花粉となる遺伝子を持つ品種「小原13号」とかけ合わせ、9年かけて、材木としても適した1本の無花粉スギを選び出した。

 これまで、無花粉となる遺伝子を持つ精英樹のかけ合わせでは、4分の1の確率でしか無花粉スギはできなかったが、新たなスギは精英樹とかけ合わせても2分の1の確率で無花粉スギが生産できる。

 富山県は2012年から3年間で、この無花粉スギと、石川県産の無花粉の遺伝子を持つ精英樹「珠洲2号」をかけ合わせ、新しい無花粉スギ約2万本を出荷する予定だ。(今直也)

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