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農水省元局長ら25人処分、大臣も報酬返納 事故米問題

2008年11月28日12時30分

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 農薬やカビ毒で汚染された事故米を売却した農林水産省の責任をめぐり、石破農水相は28日、職員25人に対する減給や訓告などの処分を実名で発表した。石破氏も2カ月分の大臣報酬を国庫に自主返納し、事務方トップの井出道雄事務次官も2カ月の減給(10分の2)。林野庁長官ら現役首脳級4人も汚染米の売却決定にかかわる立場にあったため、責任を問われた。

 事故米問題を検証した政府の有識者会議は、(1)04年と06年の汚染米の売却時に、不正転売の防止策を一切講じなかった(2)07年1、2月に三笠フーズの不正転売を示唆する投書を受けながら見逃したことから、本省総合食料局の幹部の責任が最も重いとした。同省はこれらの指摘に沿って処分対象を決めた。

 首脳級では06年1月から今年1月まで総合食料局長だった岡島正明大臣官房長を2カ月の減給(10分の2)、05〜06年に同局次長だった内藤邦男・林野庁長官を1カ月の減給(10分の1)。04〜06年まで同局長だった村上秀徳・農林水産審議官、04〜05年に同局次長だった山田修路・水産庁長官の2人も訓告とした。

 有識者会議は、04年以降、三笠フーズへの96回にわたる「検査」で不正を見抜けなかった福岡農政事務所長の責任にも言及。05年から今年3月まで同所長だった松浦克浩・大阪農政事務所長を減給に次いで重い戒告処分とした。

 三笠フーズに売却した汚染米の在庫を確認しただけで調査終了を指示した本省消費流通課の島田純元課長は今年7月に退職し、処分は及ばないが、伊藤健一元総合食料局次長とともに減給相当分を自主返納したいと同省に申し出た。副大臣2人と大臣政務官2人も農水省支給分の報酬1カ月分を国庫に返納する。

 処分を受けた人数は、02年の牛海綿状脳症(BSE)問題の14人を上回った。

 ほかに1カ月の減給(10分の1)となったのは、皆川芳嗣農村振興局次長▽紺野邦昭東北農政局次長▽佐藤和彦農畜産業振興機構総括調整役▽武本俊彦衆院事務局首席調査員。

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