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コメの罰則付きトレーサビリティ法案了承
このニュースのトピックス:農林水産
農林水産省は5日、コメやコメを原料とする加工食品について、産地や流通経路を透明化するトレーサビリティー(追跡可能な仕組み)制度を導入する法案をまとめ、自民党の合同部会に提示、了承された。農水省などは立ち入り検査を行ったり、改善命令を出せるほか、命令違反業者に対しては、1年以下の懲役か100万円以下(法人は1億円以下)の罰金を科す罰則も盛り込んだ。命令違反がなくても、産地などの不正伝達を行っただけで、50万円以下の罰金が科される。
関連法案とあわせて、月内にも閣議決定され、通常国会に提出される見通し。
法案では、コメの生産業者や関連食品の流通、加工業者、小売業者などに対して、コメの産地や出入荷の年月日や数量、取引相手などの記録保存を義務づけている。産地情報は出荷先に伝達され、最終的に消費者に表示されるようにする。
産地表示の対象には、通常のコメのほか、弁当やあられせんべいなどのコメ加工食品が含まれる。
農水省は、事故米の不正転売問題で、輸入された事故米が複雑な流通経路を経て通常の国産米として販売されていたことが発覚したことから、原産地伝達などを義務づけたトレーサビリティー制度導入を決定。昨年11月に骨子を公表していた。