『DungeonBrave』裁判、勝訴への道のり
長引く裁判
2008年6月 第二回口頭弁論。
- 木邨、松田、浦山の3名と弁護士で出頭。原告株式会社インデックス・ネクスト側は面識の無い方1名と弁護士。
- 私達は、原告の下請法違反(ペンディングした案件や納品後未払いの案件、契約締結前の企画書・試作版制作業務等)を例に取り、株式会社インデックス・イマジナック及び有限会社ゆらの契約関連業務の杜撰さを指摘、被告木邨との契約の存在を否定。また、とは言え被告木邨も作品の完成による様々な面でのメリットを前提に著作権譲渡の意思があったこと、しかしプロジェクトも中断、チームの事業が破綻に追い込まれた上、原告の主張する契約書にもプロジェクト中断時の規定はなく、そのための生産的な話し合いも行えなかった状況で著作権のみ要求されることの理不尽さを主張。また、有限会社ゆらと被告木邨との間に契約関係があるとしても、なぜ株式会社インデックス・イマジナックと有限会社ゆら間の契約書に基づき、有限会社ゆらへ訴えを起こさないのか追求した。
- 原告株式会社インデックス・ネクストは、4月の被告木邨側の準備書面に対し認否と反論を行った。有限会社ゆら渡邊肇は契約書に押印し、原告からの開発費の一部を引いて被告に支払ったのみで、原告との業務を一切行っていないことから、原告は有限会社ゆらとチームYURAが同一であると疑わなかったことを主張。また、それは有限会社ゆら渡邊肇に有限会社ゆらとチームYURAの実態を聞き取り調査したことから判明したと述べた。
- 裁判官は、被告木邨に対して、本件はあくまでも「著作権確認請求事件」として判決を下さなければならず、他の問題に対しては反訴或いは別で訴えを起こすよう求めた。また、原告株式会社インデックス・ネクストに対して、請求の原因・主張が最初の「株式会社インデックス・イマジナック⇔有限会社ゆら⇔チームYURAによる契約の有無」から「有限会社ゆらとチームYURAの同一性」に変わったため、現在二つの主張が存在しお互いに矛盾していることを指摘。前者「株式会社インデックス・イマジナック⇔有限会社ゆら⇔木邨による契約の有無」については被告が否定している以上通すのが難しいことを伝えた上で、請求の原因を一つに絞るよう求めた。
2008年7月 第三回口頭弁論。
- 木邨、松田、浦山の3名と弁護士で出頭。原告側は弁護士のみ。進展のないまま裁判が続く。原告株式会社インデックス・ネクストは弁護士しか出てこず、準備書面を用意してこない、口頭弁論の期日を引っ張る等、裁判を長延ばしにしているだけの印象。
- 原告株式会社インデックス・ネクストは6月の口頭弁論で裁判官に求められた二つの主張をどちらも存在させておきたいと希望。被告木邨の主張に関して認否を行い、スケジュールの遅れは認めるが株式会社パナソニックモバイルコミュニケーションズから開発実機が届かなかったことが理由等責任回避の態度を見せる。
- 被告木邨は原告株式会社インデックス・ネクストに、裁判が硬直してしまうため主張を明確にしてもらうこと、著作権が原告にあることの法的根拠を述べてもらうこと、下請いじめ等の事実を究明し根本的な問題解決を行う気がなければ和解は成立し得ないこと等を主張。また、公正取引委員会への通報、反訴の準備があることについても言及した。
2008年9月 第四回口頭弁論。
- 木邨、松田、浦山の3名と弁護士で出頭。原告側は弁護士のみ。お盆休みを挟み、費用と時間ばかりが嵩むことに焦りと不安を覚える。
- 被告木邨は、本件ゲームソフトの著作権者は木邨一人ではなく制作者全員であること。原告株式会社インデックス・ネクストの支払ったと主張する費用は有限会社ゆらへのものであり、有限会社ゆらから木邨他制作者に支払われた請負費用は、本件ゲームソフトにかかった実費用とリリース延期により被った損害額をはるかに下回っていること、その内訳を明記。また、原告が何を訴えたいのか不明瞭で振り回されている現状に、決着をつけて欲しい旨を裁判官と原告に求める。
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裁判官は、原告・被告と個別に話した。裁判官と原告株式会社インデックス・ネクストは、被告木邨が説明のために算出した費用を権利譲渡金と捉えた様子。裁判官は、原告が「全ての費用は払えない、また、木邨一人に払えば著作権を譲渡してもらえるわけではないのでどうすることもできない」と言っていることを私達に伝え、次は著作権帰属者のリストを作ってくるよう求めた。まるで、どちらが原告なのか訳の判らない状況になってきた。
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