2009-02-11
「逆池田信夫効果」あるいは「逆イケノブ効果」
最近某池田信夫大先生がなんらかの主張をするとその逆のことがおきるという法則を発見した。例えば「リフレ派の敗走」。この記事では
クルーグマンや、かつて日銀に「インフレ目標を設定しろ」と迫ったバーナンキがリフレ政策を採用するかと思えば、バーナンキはまったくインフレ目標に言及しない
「リフレ派の敗走」
と述べられている。しかしその日に
バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日、下院金融サービス委員会で証言し、望ましい物価上昇率を設定して金融政策を運営するインフレ目標の枠組みについて「建設的なステップだと思う」と述べ、改めて前向きな姿勢を示した。
という某池田信夫大先生の主張と全く異なる出来事が起こった。これだけなら単なる偶然であるのだが、実はこれだけでない。「上杉隆氏の誤解している定額給付金」では
オバマも演説でいっていたように、アメリカの財政政策もケインズ的な総需要管理政策ではなく、インフラ投資によって長期的な潜在成長率を高める政策だ。
としている。しかしオバマ大統領は初会見できちんと需要再度を意識した財政支出であると述べている。
オバマ米大統領は九日夜(日本時間十日午前)、ホワイトハウスで就任後初めてとなる記者会見を開き、緊急課題の景気対策について、日本が一九九〇年代の景気後退期に迅速に行動せず「失われた十年」と呼ばれる長期不況に陥ったと述べ、教訓に学び大型景気対策法案を早急に成立させるよう訴えた。
(中略)
オバマ氏は会見で、大型景気対策法の成立により「最大四百万人」の雇用が創出されると強調。民間部門が景気後退で弱体化している現状では「政府だけが(経済の)悪循環を断ち切ることができる」と述べ、政府主導の経済対策に理解を求めた。
このように某池田信夫大先生のいうことと全く逆のことが起こるのだ。これには理論的根拠もある。某池田信夫大先生は経済学者を名乗っているが、その実ほとんど経済学的知識がない。また知ってはいても理解できていないため、応用ができない。例えば埋蔵金の話にリカードの中立命題を持ち出すとか。だから経済に関する主張には間違いが多く結果、その主張と逆なことが起こってしまうのである。この法則にはそれなりに理論的な根拠があるといえる。この法則を『逆ハリセル効果』にあわせ、『逆池田信夫効果』あるいはそれを短縮して『逆イケノブ効果』と命名したいがどうだろうか?
というかみんなはやく某池田信夫大先生のトンデモぷりに気づかないのかな・・・。わかりやすくいえば、某池田信夫大先生は他人の主張から自分の主張にあったことを文脈を無視して取り出して自分の主張に使う人なんですよ。例えば「リフレ派の敗走」でクルーグマンが金融政策がきかないといっているとしている。しかしソース読めばわかるようにと80年代にやったような金融政策はゼロ金利なので無効っていってるだけ。スティグリッツの話もインフレが「輸入」されているから、インフレ管理としてのインフレターゲットには意味がないといっているだけ。どちらも景気対策としてのインタゲについては言及していない。ぶっちゃけて、景気対策としてのインタゲが意味ないと主張しているというのは某池田信夫大先生の拡大解釈なんですね。きちんと提示しているソースまでたどればこういうのはすぐわかるはずなんだけど、大部分の人は読まないんだろうな・・・
しかし『逆イケノブ効果』が出てきたんだから、そろそろみんな「池田信夫の言ってることはおかしいんじゃないだろうか?」って気づき始めてもいいんじゃないんだろうか?