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三洋電機、太陽電池積極投資 大阪・二色の浜工場増設正式発表
三洋電機は16日、太陽電池の基幹部品、セルの増産に向け、二色の浜工場(大阪府貝塚市)敷地内に、新工場棟を建設すると正式に発表した。17日に着工し、平成22年末の稼働を目指す。
新棟は、3階建てで延べ床面積1万8000平方メートル。二色の浜で3棟目の工場となる。建物部分だけの投資額は約60億円。
新工場の生産能力や設備投資の総額は「市況を見ながら決める」(ソーラー事業部)とし、段階的に生産設備を導入していく。最終的な生産能力は、年200メガ(メガは100万)ワット弱程度になるとみられる。総投資額は百数十億円の見通し。
三洋は、二色の浜と並ぶ生産拠点の島根三洋電機(島根県雲南市)でも生産設備を拡張する予定。20年度から22年度までで、太陽電池関連に約700億円を投資する。
太陽電池は、欧米を中心に需要が急拡大している。世界の太陽電池市場は、32年度には今年度比約10倍になるという予測もあり、太陽電池メーカー各社は積極投資を続けている。
世界シェア2位のシャープは、薄膜型と呼ばれる太陽電池の増産に注力。昨年秋には、約220億円を投じて葛城工場(奈良県葛城市)の生産能力増強が完了。堺市には、約720億円を投じて新工場を建設中だ。また、イタリア最大手の電力会社「エネル」と合弁で、イタリア国内に薄膜型の生産工場を22年に稼働させる。
京セラは、来年春の稼働を目指し、滋賀野洲事業所(滋賀県野洲市)内に太陽電池セルの新工場を建設する。20年度から23年度まで約500億円を投資し、生産能力を約2倍に引き上げる方針だ。