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「道ばたで乾燥大麻を拾ったことも」 根深いアメリカ村の汚染 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:汚染・環境破壊
大麻汚染の闇はどこまで広がるのか。法政大の男子学生8人による大麻吸引が明らかになるなど、大学生による大麻取締法違反事件が相次ぐ中、今回発覚したのは、エリートと呼ばれる京都大学の法学部2年生だった。大阪府警に逮捕、送検された谷口将隆容疑者(20)は「アメリカ村のクラブで知人からもらった」と供述。若者らが集う“不夜城”で、違法な取引が横行している実態が改めて明らかになった。
谷口容疑者が大麻を受け取ったとされる大阪市中央区西心斎橋のアメリカ村。明け方近くまで営業しているクラブが密集しており、十数年前から大麻取引の常態化が指摘されていた。
南署が昨年検挙した薬物関係での逮捕者は約140人で、このうち2割近くが大麻所持での立件だった。「アメリカ村のクラブで外国人から買った」と供述する逮捕者が多く、捜査関係者は「特にここ数年、アメリカ村で大麻を入手する逮捕者の増加と若年齢化が進んでいる」と指摘する。
南署によると、大麻汚染が拡大した背景には“手軽さ”があるという。千円単位で販売される乾燥大麻は割安な上、摂取のために注射などが必要なドラッグと異なり、パイプや巻紙さえあれば簡単に吸引できる。また、ミュージシャンの吸引が伝えられるなど、若者の間で「かっこいい」というイメージがあるのも一因とされている。
こうした状況を受け、南署では昨年夏から本格的にアメリカ村の浄化作戦に乗り出した。不審人物に対する職務質問や改造車両の集中摘発など、大麻の取り締まりに重点を置いてきたが、なかなか大きな効果が上がらないのが実情だ。