＜福岡市＞不登校対策に３億円　「中１ギャップ」解消

　福岡市は０９年度の重要施策１０項目を掲げ、特に「教育力の向上」で不登校対策に力を入れる。

　０７年度の市の不登校児童生徒数は小学校２３０人、中学校１０３３人の計１２６３人。小学校から中学校に入る段階で生徒が変化になじめない「中１ギャップ」が顕著で、不登校の生徒は３・３倍に増えている。

　このため、市は不登校の生徒が２０人以上いる中学校２０校に不登校問題に対応する教員各１人を配置。さらに「中１ギャップ」解消のため、生徒一人一人にきめ細かい指導をしようと、３５人以下の少人数学級を中学１年で新たに実施する。

　また中学６７校、高校４校にスクールカウンセラーを配置。子どもたちの相談相手や、学校と地域の橋渡し役となるスクールソーシャルワーカーを置く学校を２校から４校に増やすことにした。

　不登校の児童生徒を指導する適応指導教室も従来の博多区と南区に加え、東区でも実施する予定で、こうした不登校対策に３億５７４４万円を計上した。【早田利信】