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不登校体験◆卒業生が切々

2009年02月16日

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卒業生らが不登校の体験を語った=舞鶴市浜

          〜舞鶴「聖母の小さな学校」シンポ〜

 不登校の子どもたちを支援する民間教育施設「聖母の小さな学校」(舞鶴市上安)の創立20周年を記念したシンポジウム「伝えたい!私が生きた不登校」が15日、同市浜の市総合文化会館で開かれた。卒業生が「不登校の体験が今の自分の原点となっている」などと語った。

 同校は元教師の梅澤秀明さん(54)と妻の良子さん(60)が89年に設立。子どもの内面と時間をかけて向き合う教育方針を掲げ、これまでに200人を受け入れてきた。

 シンポジウムでは、3人の卒業生が自らの体験を語った。中学時代に不登校となった女性心理士(26)は「当時は、真っ暗な深い穴の中でもがいているような感じで、社会から取り残される不安があった」と振り返った。

 同校で子どもたちは、農作業やボランティアなどの体験学習を通し、自分自身を受け入れ、他の人に心を向けていくという。入学当時は梅澤さんと目も合わせられなかった大学院生の女性(23)は「人と一緒に何かをしたり、会話したりする体験を積み重ねることができた」と話した。

 心理士の女性は「完璧(かんぺき)にしないといけないと自分を飾っていたが、今では自然体でいられる。不登校は自分自身と向き合うよい機会となった」と語った。

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