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大学新時代

「生きづらい」社会考える 支援団体メンバーら招き…神戸大 

 
「生きづらさ」をテーマに意見を交わすパネリストら

 ホームレスや不登校などの社会問題をテーマにしたパネル討論会「『生きづらさ』から構想するもう一つの社会」が15日、神戸市灘区の神戸大で開かれた。支援活動に取り組む人や大学生ら約60人が、「それぞれが居心地よく暮らせる社会」について考えた。

 阪神大震災をきっかけに、学生のボランティア活動を推進しようと神戸大が1998年から始めた講座の一環。フリースクールを運営するNPO法人「フォロ」(大阪市)の山下耕平事務局長ら6人が、2007年に大阪市がホームレスのテントを強制撤去した長居公園の現状や、新潟県中越地震の被災者らとの交流などについて報告した。

 山下事務局長は「人間関係が希薄化し、ありのままの自分でいられる居場所が必要になっている」と指摘。神戸定住外国人支援センター職員の志岐良子さんも「外国にルーツを持つ人たちの中には存在を認めてもらえず、出自すら伝えられない現状がある」と述べた。受講者からは、「どうすれば差別はなくなるか」などと質問が相次いだ。

 同大4年の的場恒尚さん(21)は「生きづらさの原因が、経済状況だけではないことがわかった。解決のために自分なりのかかわり方を探したい」と話した。

2009年2月16日  読売新聞)

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