サブカテゴリー

「殺人犯に等しい」3児死亡事故の両親が意見陳述

控訴審公判後、記者会見する大上哲央さんとかおりさん夫妻
控訴審公判後、記者会見する大上哲央さんとかおりさん夫妻
Photo By 共同

 飲酒運転車の追突による福岡市の3幼児死亡事故で、危険運転致死傷罪などに問われた元同市職員今林大被告(24)の控訴審第4回公判が30日、福岡高裁(陶山博生裁判長)であり、3児の両親が意見陳述した。検察側はあらためて、危険運転を認めずに業務上過失致死傷罪を適用して懲役7年6月とした一審福岡地裁判決を不当として破棄を求めた。

 父親の大上哲央さん(35)は「恐怖が今もよみがえる。私たちの苦しみを想像できますか」と強い口調で話し、「被告は3人の子どもたちの命を奪ったことから目を背け、罪の意識を感じているようには思えない」と厳しい被害感情を訴えた。

 母のかおりさん(32)は「3人とも大切な宝物でした」と涙声で語り「この事件は決して過失によるものではなく、自分の意思で飲酒運転をし、事故を起こしながらも救助しなかった殺人犯に等しいものだ」と述べた。

 2人が公の場に姿を見せたのは昨年1月の一審判決以来初めて。今林被告は深くうなだれて聞いていた。

 夫妻は閉廷後に記者会見。哲央さんは一審で証人出廷したが、2人で意見陳述するのは初めてで「わたしたちの苦しい思いを訴えることができた」と話した。今も哲央さんは頭痛に悩み、かおりさんは事故で体に刺さったガラスの破片などが見つかるという。

 一審判決によると、今林被告は2006年8月、福岡市東区の海の中道大橋で、一家5人が乗った多目的レジャー車に追突、博多湾に転落させ幼児3人を水死させた。

[ 2009年01月30日 11:49 ]

関連ニュース

読み込み中..

関連写真

読み込み中..

PR

ニュース

クイックアクセス

ピックアップ

スポニチ てれびぃ

スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲