2009年2月12日、「中国青年報」は最近インターネット上に登場した新商売「悪口代行(代罵)サービス」について報道した。
「日々のネット生活のなかで他人から嘲笑されたり、侮辱されたことはありませんか? 恋敵や商売敵はいませんか? そんなあなたに代わって24時間いつでも悪口を書き込みます」―こんな広告をネット上に掲載した代行業者に、記者が依頼人を装って連絡してみると、電話による悪口は1日80元(約1060円)、メールによる悪口は1日50元(約660円)、電話・メール両方による悪口は1日120元(約1600円)と説明された。
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サービス内容は、1日あたり10時間にわたる「口撃」。電話の場合は、1時間に少なくとも60回はかけるという。この際、悪口の口調は東北地方の方言か、標準語かを選ぶことが出来る。メールの場合、1分間に5通以上送信できるという。誹謗(ひぼう)・中傷の張り紙作成も代行しており、価格は1枚200元(約2650円)で、10枚から受け付ける。
電話攻撃はインターネット電話で、メール攻撃や掲示板の書き込みなどには海外のIPアドレスを使用。攻撃のターゲットは民間企業か個人に限られ、政府や国有企業、国家安全に関する相手は拒否するとのこと。企業に対しては罵倒(ばとう)するよりもマイナス情報を書き込む方が効果的だという。
法律の専門家は「悪口や罵倒は名誉権の侵害にあたる」とキッパリ。これで報酬を得ることは明らかに違法な経済活動だと指摘したうえで、「こうした商売は長続きしない」と断言している。(翻訳・編集/本郷)
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