2009.1.27
今年夏、フジテレビでは「フジテレビ開局50周年」そして「手塚治虫生誕80周年」を記念して夏休み特別番組アニメ『ジャングル大帝』を放送する。
手塚治虫原作の『ジャングル大帝』は、1965年に日本で初めての本格的長編カラーアニメシリーズとしてフジテレビで放送され、その後も何度も映画化・テレビアニメ化されており、約半世紀もの間、愛されてきた作品である。テレビアニメでの放送は、1989年の放映(テレビ東京)以来20年ぶりである。
今回は同作品を、原作からシナリオを書き起こしたオリジナルの作品となっている。テーマは“家族愛”“友情”そして“環境問題”。同番組の企画を担当している松崎容子(フジテレビ編成部)は「自分の頭で物事をとらえ、自分の意志で人生を切り開いていくことが大切である、というメッセージをこの物語を通じて子供たちに伝えることができればと思います。」と作品の意図を語った。
また、スタッフ陣も新たに豪華メンバーを迎えた。監督は「コードギアス 反逆のルルーシュ」他オリジナル作品を多数手がけている今アニメ界で最も注目されている監督、谷口悟朗。また、脚本には今回がアニメ脚本デビュー作となる『SMAP×SMAP』や『めちゃ2イケてるッ!』などを手がけている超人気放送作家鈴木おさむ。その他にも「ファイナルファンタジー」で、世界レベルの絵を生み出し、現在はファインアートの世界でも頭角を現し人気を博す天野喜孝がキャラクターデザイン原案を担当、『リボンの騎士』『アンデルセン物語』などでデザインに定評のある西田稔を美術監督として迎えている。
鈴木の起用に関し、松崎は、「<友情><家族愛><環境問題>といったテーマを子供に受け入れやすく、面白く描いてもらえるだろうと思い、脚本をお願いしました。」と期待を寄せており、天野の起用に関しては、「手塚さんとは真逆のデザインで新しいオリジナル感を出したかった。」と語った。
手塚ワールドを残しつつも、新たな要素もふんだんに盛り込んだ、子供から大人まで楽しんでいただける作品となるだろう。
20XX年地球。人類は、止まることのない環境破壊に困惑していた。壊れていく自然、減っていく動物たちを守るために、人工のジャングルを作るというプロジェクトが発足する。
国連から委託を受けた企業「エターナルアース」CEOの大山賢造は、人工的な「ネオジャングル」の開発に成功、ジャングルで育った動物たちは一同にこの世界での暮らしを強いられることに…
この世界で生まれ、のびのびと育った白ライオン“パンジャ”の子レオ。臆病者のレオはいつも仲間たちにからかわれていた。「いつかはお父さんみたいにジャングル大帝みたいになるんだ!」と誓うレオと、何不自由なく育ちネオジャングルの偉大さを信じて疑わない大山賢造の息子・賢一が出会うことで物語は始まる…。
(「コードギアス 反逆のルルーシュ」他、オリジナル作品多数監督)
「今の時代に、このタイトルを再び映像化する。そこに、大きな意味をもたせたいと思っています。手塚治虫さんを知らない人たちに、こういう楽しみもあると知ってもらえるよう、がんばります」
(『SMAP×SMAP』『めちゃ2イケてるッ!』他 放送作家、『人にやさしく』『ラブ★コン』『ハンサム★スーツ』他 脚本)
「リスペクトしている手塚治虫さんの作品と自分をコラボさせていただくのは夢のようです。手塚さんは“預言者”というイメージがあります。僕もこの作品を作るにあたり、“10年経ったらこうなっていた”という未来を当てる感覚は大事にしました。また僕が好きだった手塚さんの“ブラックな笑い”を取り入れるようにしています。僕らが見て育った名作を、もう一度新たな形で見てほしいと思っています。」
(「ファイナルファンタジー」シリーズ、『タイムボカン』シリーズ、「怪〜ayakashi〜」キャラクターデザイン他)
「手塚治虫さんの遺した普遍的な作品『ジャングル大帝』を、未来に引き継いでいく担い手の一端になればという思いでキャラクターを描きました。手塚さんの描いたレオの本質的なキャラクター造詣を残しつつ現代性を取り入れた表現にしました。」
(「キル・ビル」アニメーションパート、『リボンの騎士』、『アンデルセン物語』他 美術)
「この作品に参加できることを、光栄に思います。楽しみながら作業を進めています。」
「年に一本はゴールデンタイムでスペシャルアニメを放送したいという思いがあり、そしてやるからには大作に取り組みたいと考えておりました。そのような中、“フジテレビ開局50周年”と“手塚治虫生誕80周年”というタイミングの合致もあり、今回の企画が誕生しました。ちょうど50年前のフジテレビ開局当初に“母と子のフジテレビ”というキャッチフレーズがありましたが、今こそ“母と子のフジテレビ”であると思っています。親の世代は懐かしく、子供の世代は新しく、親から子につなげ、親子のきずなを深めていってもらえればと思います。新たなスタッフ陣を迎え、<友情><家族愛><環境>というメッセージを含みつつも、バラエティ要素もふんだんに取り入れた作品になっておりますので、ぜひ、ご家族そろってお楽しみ下さい!」
「ジャングル大帝」
手塚治虫
手塚プロダクション
谷口悟朗
鈴木おさむ
天野喜孝
西田 稔
2009年1月27日発行「パブペパNo.09-019」 フジテレビ広報部
※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。