サポーターコミュニケーションデー議事録(No.3)
酒井
昼田チーム統括本部長、どうもありがとうございました。私も初めて聞かせていただく話ばかりでした。ありがとうございました。
続きまして、クラブのビジョンや今後の方向性などを、ジェフユナイテッド市原・千葉がどの方向に進んでいくのかという内容を取締役業務統括本部長島田亮よりお話いただきたいと思います。それではよろしくお願いします。
島田取締役
昨年10月より前任の平山常務より譲り受けまして、取締役業務統括本部長を務めさせていただいております島田と申します。よろしくお願いします。
まずは、昨年、いま昼田が話したように、昼田と私でですね、12月1月と選手の契約に関して担当させていただきました。昼田から話がありましたが、私のほうからも主力の選手がチームを離れれるとなってしまった状況に関しまして、大変力不足であったことを、皆様に対して、大変申し訳なく思って、深くお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。
昼田に比べて、話が堅苦しくなって申し訳ないんですが、その中でいろいろな選手たちと話をして、私なりになにが悪かったのか、何故こういうことになってしまったのか、ということを毎日考えさせられる日々でした。もちろん、クラブのビジョン云々ということもありますけれど、選手が移籍することだけではなく、いろいろな新聞に報道されたり、みなさんからいろいろな声をいただいたりという中で、一番我々に欠けていたのがコミュニケーションではないかと感じております。昼田もいってましたが、そこだったのではないかと思っています。それによって、ちょっとした誤解が大きくなり、みなさんを心配させてしまっていたというところもあるし、こういうことをいっても言い訳になりますが、選手たちも新聞報道によってはじめていろいろなことを知り、(よく新聞にも書かれましたが)我々に対する不信感がつのっていくこともあったのだと思います。これもコミュニケーションが不足していたことに、一因があるんじゃないかなと、私なりに思っております。それに関しては、選手と我々だけではなく、選手とコーチ陣であるとか、選手間、チームとスタッフ、あるいはサポーターの皆様とクラブ、スポンサーの皆様とクラブ、メディアとクラブ、すべてにおいて、コミュニケーションが不足していたのではないかと反省しております。新シーズンにあたっては、そのようなことを猛省して、徹底的にその部分を改善していきたいと考えています。そこで、昼田ともそのような話をしながら、コミュニケーションを取れるようなチーム作りをしたいと話をして、さっそくチーム作りのほうを手掛けてもらって、いま、昼田の話もあったように、チームの雰囲気も非常によくなってきていると聞いています。実際、私もチームの中に入って話をすると、以前よりも会話がはずんでいるように思います。ただしチームは仲良しグループではありません。監督やコーチ陣、からの厳しい指示なども活発で、非常に活気あふれるチーム作りになっているように見受けられます。そこにおいては着実に進んでいると感じており、昼田を信じて間違いなかったと思っています。私のほうの業務である業務統括本部というところに関しましては、クラブ全体としてのコミュニケーションの不足を何とか払拭していこうと考えやっており、いろいろなことに取り組もうとしております。チームもそうですし、いろいろなクラブの中の従業員、営業担当している人間であるとか、、広報を担当している人間、あるいは強化部の人間等々が持てる力を存分に発揮できるようなバックアップ体制、業務が円滑に進むような体制を取っていこうと、それをやっていこうと思っています。さらには、皆様とのコミュニケーションの場を持つために、いろいろな点で改善していこうと考えています。
具体的な話を少しずつさせていただくと、まずは広報活動に関してですが、手元にもいろいろな質問が寄せられてきていまして、それに対する回答の冒頭にありますが、「開かれたクラブ」という言葉が書いてあります。いろいろなことを不安に思い、いろいろな問い合わせが来ていると思うのですが、これに関しては、われわれも改善していきたいと思っています。具体的なこととして、オフィシャルサイトの中でいろいろな試みを行い、旬な情報を的確に出していきたいと思っています。また、メディアの方々との関係に関しましても、これまで以上に連絡をとり合いながら、いろいろな情報を発信していけるような関係作りをすることによって、サポーターの皆様から、わかりやすく、支持されるようなクラブ作りを手掛けていきたいと現在考えております。
話が元に戻りますが、先ほど社長の淀川から、自主自立の経営という話がありましたが、業務統括本部では、大きな一因を担っている営業部を統括しており、私は営業部長を兼ねています。営業面に関しては、フクダ電子アリーナが開業以来、たくさんの皆様に、スタジアムにお越しいただいていることは、本当に感謝しております。今季に関しましては、数値的な目標だけいっても具体性が乏しいですが、少しでも多くの皆様に来ていただきたいということで、私どもといたしましては、1試合平均入場者数1万5000人というのを目標に取り組んで参りたいと思っております。数字だけ申し上げてもなにも変わらないと思っておりまして、具体的に様々な企画内容を考えていこうと思っているのですが、まず、フクダ電子アリーナの最寄のところに、すでに新聞報道などでご承知の方もいらっしゃると思うのですが、フクダ電子スクエアと人工芝のグラウンドができます。こちらを活用して、またこれだけではなく、様々なスポンサー様のご協力を得て、いろいろとイベントであるとか、取り組みをして、単なるサッカー場としてではなく、一日中来て楽しめる空間作りをすることによって、「来てよかった。」「また来たい。」とみなさんに言っていただけるようなスタジアム、そういったフットボールパークのようなものを造っていきたいと思っております。具体的に何をどうするんだという話に関しましては、今後、いろいろと考えていきたいと思っていますが、そのようなことをいま検討しているというところです。
たぶん、いろいろな試合のカードによっては、人気のカード、人気がないカードいろいろあると思いますが、そういう中でも、フクダ電子アリーナにくれば、何か楽しいというようなフットボールパークのようなものを作ることを目指して、いろいろなことに取り組んでいきたいと考えております。また、今日もいろいろなグッズを身につけていただいたり、シャツを着ていただいていますが、こちらのほうもおかげさまで、非常に良く出ています。グッズ商品に関しましても、さらに、皆様のニーズにこたえて、きめ細やか品揃えと在庫管理を徹底させていただきまして、よりよい商品のご提案をさせていただけるよう努めてまいります。
また、営業部の業務でいえば、スポンサー営業というものがございまして、それに関しても皆様から多数ご心配の声がけをいただいています。一番大きなところとしましては、ユニホーム、先日ファン感謝デーの際にお披露目させていただきましたが、現時点でのお話をさせていただくと、昨年ご支援していただきましたサミー様、背中の部分にスポンサードいただいていた会社なのですが、ユニホームに関するスポンサードの契約が現在締結しておりません。ですので、その部分は今シーズンのユニホームにはつかないことになりました。しかしながら、ユニホームスポンサーに関しましては、私どもとしては最優先課題と考えております。シーズン中になるかもしれませんが引き続き営業活動を続けていきたいと思っております。なおサミー様に関してですが、サミー様は非常にジェフを応援したいという強い、熱い気持ちを今でも持っていただいておりますので、それに関しては引き続き、どういう形でサポートしていただけるのかということを一緒に考えて交渉していきたいと思っております。
それ以外のスポンサー営業の部分ですが、今シーズンに関しては新しいスポンサー商品を開発しまして、LED看板や、この他アシストスポンサーという形でスタッフが着用するビブスであるとか、担架であるとか、そのようなものをスポンサーの商品として現在セールス活動中で、いくつかお声がけいただいたり、成約したものもございます。さらに、ユナイテッドパートナーに関して、皆様の方から、昨年と比べて会社数が減少しているのではないかとか、あるいはユナイテッドパートナーこそ地域企業を表す鏡であり、これはクラブを取り巻くいろいろな状況によって、スポンサーが離れてしまっているのではないかと心配をいただいております。これについてご説明申し上げると、現時点での正式にご契約いただいた会社様をホームページ、オフィシャルサイトなどで掲げさせていただいておりますので、それ以外に関しましては、現在、継続してお願いしている最中と考えていただければと思います。ご継続を前提にお話させていただいているところが多くなっておりまして、最終的には昨年並か、もしくは昨年を上回るような形で成約できるのではないかという見込みになっておりますので、いろいろとご心配いただいておりますが、そちらに関しましては、昨年と同様、あるいは幾分上回るかと考えています。
スポンサー営業に関しましてすべて取りまとめると、最終的にはサミー様の背中の部分が欠けることが非常に厳しい状況となっておりますが、それ以外の部分に関しましては、昨年を上回るようなご支援を賜れるような状況になっておりますとご報告させていただきます。引き続き背中のスポンサードに関しまして、あとはそれ以外にもまだまだお買い求めいただける商品もございますので、そちらに関しまして、引き続き営業活動していきたいと思っています。それらを通じて、安定的な経営につながっていけばというふうに考えています。2008年に関してはこのような取り組みをしていこうと考えております。
クラブビジョンという話もありましたので、今後の将来像に関して、私なりに考えていることなのですが、これに関しては、チームの強化の話と我々営業部隊のほうとの絡みもあると思うのですが、基本的にはジェフらしいチーム作りということで、昼田には動いてもらっています。具体的な話がいくつかでてきると思うのですが、まずは育成の部分についてです。昨年からいろいろな取り組みをしていますが、かつてジェフは下部組織のほうから、トップで活躍できる選手が毎年のように輩出されていたと思っております。そちらに関しては、かつてのように、毎年のようにトップチームで活躍できるような、生え抜きの選手を輩出していけるようなクラブ、そして、それに、外部からの補強選手が絡みあって、有機的に融合して素晴らしい力を出していけるようなチームを目指していきたいということです。そのためには、先ほどから申し上げているように、選手からジェフというチームを愛してもらえるようなクラブになっていかなければいけないなと考えてやっております。生え抜きの選手を輩出できるような下部組織の充実ということを取り組んでいきたいと思っておりますが、一つの例として先ほどもご案内した蘇我の人工芝において、下部組織の活動ということも念頭に考えています。いろいろとチームの情報発信の中でご覧になった方もあると思いますけれど、現在のところ、辰巳台と習志野というところで育成部隊が分かれておりますが、こちらに関して、時間をかけながら統一して、さらにかつてのような、下部組織の充実を図ってまいりたいと考えています。
順序が逆になってしまいますが、現在のトップチームに関しましても、これも多数のお問い合わせを頂戴しておりますが、多数の選手が移籍したわけなんですが、それに関して、移籍金はどのように使っているのかというような質問もありましたけれど、基本的には、移籍金で得たものに関しては、補強などのチーム強化に使っていくという考え方です。ただ金額のバランスもございますので、それにすべてを費やしきれなかった分に関しては、当然、それ以外のチームの強化に使っていく考えです。例えば相手チームや自チームのデータ分析であるとか、メンタルトレーニングであるとか、医務であるとか、チームの強化に直結するものに使っていくという考え方でやっています。それでも使い切れない場合もある場合は、長期的なものへの投資、チームの強化に対する投資、それが先ほど申し上げたような、育成に関するものだとか、あるいは施設面であるとか、そのようなものに投資していきたいと考えております。ゆえに、逆にいうと、営業の活動であるとか、総務の活動であるとか、広報の活動など、そういうものに費やすものというのは、通常の営業活動で得たものから使用していくという考え方でやっているので、ご質問にあるような移籍金によるものに関しては、基本的にはチームの補強に使うという考え方でやっています。
これもまた、いろいろと質問をいただいていますが、施設に関しましてですが、先ほど淀川も答えておりましたが、まずは、そのような形で私どものほうに留保した金額に関しまして、まず、姉崎のグラウンドの状況(多くのサポーターの方はご承知かと思いますが)に関して、今シーズンは手を入れていこうということで、すでにいくつかの試みをはじめさせていただいておりまして、現時点のところ昨年の同時期と比較しますと、かなり状況は改善していると、チーム管理のほうからも聞いております。ですので、昨年あったような、言葉は悪いですけれども、転々とグラウンドをする、ジプシー暮らしのようなことは、今年は防げるのではないかと考えています。そのようなところに使いながら、さらに、会社の利益として計上されるものに関しては、未処分利益として内部留保のような形で残るのですが、これは中期的な投資という形で、練習環境とか、施設への投資であるとかそういうところに使っていこうと考えています。これに関しては、企業経理に詳しい方もいらっしゃると思いますが、一時的には利益を計上することになりますが、長期的にはそういうチームの強化の部分に使っていくことになり、決して会社の金庫を潤すというだけのために使っているわけではないということを補足させていただきます。必ず、有効にチーム強化、チームの発展のためにつなげていきたいと考えております。そのような考え方でやっておりますし、ソフト面に関しては、よく我々の中では循環型というような言葉を使っているのですが、例えば、生え抜きの選手に選手生活を全うしてもらえるようなクラブ作り、愛されるようなクラブ作りはもとよりですが、移籍で出ていっても、ゆくゆくはジェフに戻ってきたい、ジェフでやりたいと言ってもらえるような、選手から愛されるようなクラブになっていきたいと思っております。そして、帰ってきた、選手生活を全うした人たちが我がクラブのOBとしてコーチや監督になって指揮を執るというような形になっていけばいいと思っていますし、さらにいうと、OBたちが我々のスクール、普及活動のようなことをやっていったら非常にいいのではないかと思います。例えば、皆様方のご子息がサッカースクールにいったら、そこにかつてのジェフのスター選手が先生として教えている、そんなようなことができれば、脈々とジェフというものがこの地に根付いていくのではないかと。そういう意味で、ジェフがホームタウンの皆様の誇りになるようなチーム作り、というものをしていきたいと思っています。そのような魅力あるクラブ作りをすることが、営業力の強化につながり、しいては本当の意味での出資会社に依存しない、自主自立の経営というところにつながっていくのではないかと思います。そのように考えて取り組んでまいりたいと思っております。
未来の話をすると以上のようになるのですが、現実的には、いま非常に厳しい状態であり、2008年から2010年までの3年間、これに関しましては、(昼田は非常に明るく話してくれましたけれど、)危機感を持って日々やっていかなければいけないとチーム一同、クラブにかかわる関係者一同考えておりますので、今季に関しましては、厳しい戦いが続くと認識しておりますが、引き続き、ご支援のほどよろしくお願いしたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
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