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win-win > 第1回 井上 英明 さん

青山フラワーマーケット、成功の要因
- 佐々木
成功の要因は何でしょう。新聞や雑誌なんか見てると、「井上さんのところのまねしてるんじゃないかな」、と思う他店の記事もありますよね。
- 井上
「何かで大当たりしたんでしょう」、って言われたんですけど、そんなこと絶対にないと思うんですよ。ただとにかく、どの花屋さんも一度買ったモノの満足度が高ければ、またうちに来てくださるし、うちよりどこかのお店の方が満足度が高ければ、そっちにお客さんで行っちゃう。 お金を払うのは当然お客さまだから、すべてはお客さまの満足にあると思うんですよね。いかにお客さまの立場に立つかです。
ただねえ、これは難しいんですよ。お客さまの立場に立つというのと、花屋の立場からお客さまを考えるのとは違うと思うんですよね。こっちからこうやって、レジの中からお客さんのことを見てもダメなんです。自分が出て行ってお客さまの立場に立たないと。
ブーケを売る時は、ラッピングペーパーでモコモコと包むとよく売れるんですけど、売れるまでのことしか考えてない。お客さまはそれを生けるときに、取っちゃうわけじゃないですか。 お客さまにとっては、お店で花を選んで、レジで精算して、それでおしまいじゃないですよね。それから家まで持って帰る。それから生けなきゃいけない。それから楽しんで、そして枯れるまでに対してお金を払っているわけでしょう。でもついつい、売れるまでのことしか考えていないということになりがちなんでしょう。 だから、うちなんかでは買って帰る時も何となく持ってる姿が絵になるように、ラッピングにこだわったり、紙袋を用意したり、その後もしっかりもつように、オリジナルの小さい薬剤の小袋を付けて差し上げたりとか。そういったことをピュアに考えます。
ザ・リッツ・カールトン・ホテルの経営の研究をしたんです。ザ・リッツ・カールトンは「最高のサービスとはホテルの考えるサービスじゃない。お客さまにとって最高であることが本当のサービスだ」と言っているんですね。でもこれって、言うのは簡単なんですが、なかなか難しいですよ。
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