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思春期の課題など学ぶ〜児童精神科の専門家を講師に
(2月14日付け)
北海道大学院教育学研究院付属子ども発達臨床研修センターの田中康雄教授(児童精神科医、臨床心理士)=写真=を講師に招いた講演会が11日、紋別養護学校を会場に開かれた。講演は「思春期の子どもの心と生きにくさについて」と「軽度発達障害をもつ子ども達の困難さとその対応」の2つ。共通副題を「認め合い、支え合い、繋がりあうネットワークをめざして」として、参加者らは幼少時から思春期までの障害がある子ども達との関わり方などについて、知見を深めた。
田中教授は獨協医大卒業。旭川医大や市立士別総合病院、北海道緑ヶ丘病院などで精神科医として活躍し、国立精神・神経センター精神保健研究所などを歴任。児童虐待の防止に関する専門委員会(厚生労働省)や小中学校におけるLD・ADHD等の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン策定メンバー(文部科学省)なども務めた、小児精神の第一人者。著書も多く、講演活動では全国を飛びまわっている。
「思春期の〜」は紋別保健所が主催する「思春期保健対策専門研修」としての位置付け。障害児教育に携わる80人ほどが参加した。田中教授は発達障害と思春期の両面から、親や教師に求められる資質などを解説。「長所を探し認める」「言葉や大人の都合で子どもをごまかさず、支配せず、尊重する」「見返りを期待せず信頼する」などの基本的対応を述べた。
いっぽう「軽度発達障害〜」は紋別市手をつなぐ育成会が主催する紋別市特別支援教育講演会として開催。130人ほどが参加した。田中教授は様々な障害の定義や特徴を解説してから、支援の方向性や学校現場での留意点、関係機関同士の連携の必要性を説いた。
(2つの講演に延べ210人が参加した=写真=)
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