侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館


[中国侵略日本軍南京大虐殺遇難同胞記念館]




講   解   詞

[解   説]












朱 成 山 編




凡   例
  1. 本書は、訳者が大阪教職員反戦ツアーの会主催の中国反戦ツアー(2000.7.28?8.5)に参加し、同館を参観した際、購入した「侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館」(「中国侵略日本軍南京大虐殺遇難同胞記念館」と翻訳)館長・朱 成山氏編集執筆の同館『講解詞』(『解説』と翻訳)の全訳である。
  2. 本書は同館館長・朱成山氏が参観者を自ら案内するという形で執筆編集されており、訳者が解説補足した箇所は、これを[   ]で示した。
  3. 原本には25枚の写真が掲載されているが、原本の印刷状態が悪いため、本館部分の写真については、これを同館発行のカラーパンフレットや日本側発行の書籍、並びに訳者が訪問時、撮影した写真中より、同一もしくは類似の写真を 収録した。その他、人物、歴史事件等については、原本の写真を直接収録した。なお、ページの都合等で収録しなかった写真も若干ある。

侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館
 住所:中華人民共和国南京市水西門大街418号
 TEL:86-25-86612230
 ホームページ:http://www.nj1937.org/(簡体字中国語)
 日本語ホームページ:http://www.nj1937.org/r/rindex.htm



日本語翻訳並びに同ページ制作者
 子欲居



再刊に当たって

 前任校在職中の11年間で、筆者は二回の海外旅行を体験した。一度目は1997年夏の朝鮮(民主主義人民共和国)であり、二度目は2000年夏の中国である。朝鮮はともかくとして、今どき、中国に行くことなど別に何でもないことであるが、中国ではなかなか普通のツアーでは回れないところを訪問した。九日間の旅行で、上海、南京、そして空路ハルビンへ飛び、以下、大連まで、鉄道とバスとで中国・東北地方をほぼ4日間かけて南下し、大連から空路、関空へ帰ったのである。
 こう並べて見ると、もうお分かりいただけると思うが、南京ではいわゆる南京大虐殺記念館を参観し、ハルビン近郊で細菌戦の人体実験で名高い旧日本軍「731部隊」跡地、日本軍の傀儡《かいらい》国家「満州国」の「首都」であった長春(いわゆる「新京」)、さらには瀋陽《しんよう》(旧「奉天《ほうてん》」)では「九・一八事変記念館」(いわゆる「満州事変」記念館)を、撫順《ぶじゅん》では、日本軍による「平頂山《へいちょうざん》虐殺事件」記念館、さらには日本軍戦犯だけでなくかの「ラスト・エンペラー」溥儀《ふぎ》なども収監された「撫順戦犯管理所」、今は大連市旅順《りょじゅん》区となった旅順では、かの「二〇三高地」など、かつての日本軍国主義の中国侵略の跡を見て回ったのである。
 朝鮮始め、このような普通では、なかなか行けないところを参観できたのも、現役公立高校教職員を主体とした教職員反戦ツアーに参加させてもらったからであり、それなりの経済的負担はあったものの、この点に関しては、今でもツアーの主催者の方々に感謝している。
 残念ながら、その後、ある国内政治経済問題における見解の相違のため、その人たちとは袂を分かつこととなったが、この二回の教職員反戦ツアーに関しては、今でも感謝するところに変わりはない。
 なお、筆者は二回の旅行に際して、それぞれ小冊子を制作した。朝鮮に際しては、この11月に再刊した『訪朝紀行』であり、これは全く自由に書いた私個人の紀行文である。そして、訪中の後に制作したのが、この『侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館・講解詞』、つまり南京大虐殺記念館公式解説パンフレットの写真入り翻訳であった。前者は全く私の独力で出したが、後者に関しては、著者である同館館長・朱成山氏の承諾をいただくことや、機材、一部労力に関して、同ツアー主催者のご協力をいただいたことを、改めて感謝させていただく。
 今回の再刊に関して、特に同ツアー主催者の承諾は得なかったが、基本的な翻訳・製作者が筆者であることに間違いはなく、またこの小冊子を広めることに、平和を願う人なら、誰も反対するはずはないと確信している。
 また、二度の教職員反戦平和ツアーの参加に際しては、筆者(他のメンバーもそうだが)は年休ではなく職免をもらっており、その意味でも、この二回の旅行の成果を、出来る限り、同僚教職員に伝えていくことは、教職員としての一種の責務であるとも思い、今回、転勤を機に、再刊を決意し、主に新赴任校全教職員の方々に進呈することにした。
 ご多忙のこととは思うが、皆様方のご一読をお願いする次第である。

2006年12月13日
 中国侵略日本軍南京大虐殺69周年に当たって




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