本日から、新シリーズ、日本の真実を始めます。
さて、よく言われている
「近年、日本の格差は拡大している」という言説。
実はこれ、ウソです。
真実は、
「80年代、90年代に拡大した日本の格差は2000年以降、急速に縮小した」。
これは、最新のOECDの調査からも明らかですが、
では格差縮小の理由とは何か。
それは、「高給取り」の賃金が2000年前半に減少しているからなんです。
80年代から90年代にかけての日本においては、
高所得者・低所得者ともに給料は増加していきましたが、
増加の割合は高所得者の方が大きかったため、格差は拡大していきました。
ところが2000年を境に、
高所得者・低所得者ともに給料は減少していきましたが、
ここでも、減少の割合は高所得者の方が大きかったため、
格差は縮小していっているのです。
しかし、格差が縮小しているからといって、安心はできません。
なぜなら、社会全体の給料が減少しているために、
「貧困ライン」を下回る低所得者の割合が増加しているのです。
貧困を指し示すひとつの指標が、貧困率。
これは、「所得が真ん中の人の所得の半分しかない人の割合」を示すものです。
日本の貧困率を見てみると、
90年代半ばには11.9%だった貧困率は、
2006年には13.5%になっているのです。
これは、先進国の中ではアメリカについで、ワースト2位の数字なのです。
ということで、本日の結論。
「社会が急速に貧困化しはじめている!」
なぜ貧困化が進んでいるかについては、後日このシリーズでお伝えしていきます。