「スクールソーシャルワーカー」の役割や重要性を知ってもらおうと、社会福祉士や不登校生の支援者らでつくる「みやぎ学校ソーシャルワーク研究会」(高橋恵里香代表)は14日、仙台市青葉区内で、講演会と研修会を開く。研究会事務局は「導入が遅れている東北地方では初の企画。具体的な支援内容を知ってほしい」としている。
スクールソーシャルワーカー制度は、昨年4月、文部科学省が導入。いじめや暴力、虐待、経済的困窮など子供たちが置かれた環境が複雑化し、教育機関では対応しにくい家庭の問題が増加する中、社会福祉の専門家が子供や親を支えたり問題解決を目指す。給食費などが払えず不登校気味の子供の家庭に、利用できる福祉制度を紹介したケースなどがあるという。
講演会では、鈴木庸裕福島大教授(学校福祉学)が「学校におけるソーシャルワークが目指す子ども像--困難をともに乗り越えるパートナーとして」をテーマに話す。その後、大阪府スクールソーシャルワーカーを務める社会福祉士の佐々木千里さんが現場での活動を報告する。
講演会は午前10時から、同市青葉区旭ケ丘の市青年文化センターで、参加費500円。また、午後1時半から同4時半まで、「専門研修」(定員30人、参加費1000円)を同会場で行う。申し込み・問い合わせはファクス(022・292・7162=社会福祉士斎藤茂事務所)。【藤田祐子】
毎日新聞 2009年2月13日 地方版