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ソウル市新庁舎、工事の進行状況と課題(下)

◆新館は「トップダウン工法」で建設

 新館の敷地には現在、長さ35メートルのパイル(鉄骨+外皮の鉄筋+コンクリートで作られた柱)が9メートル間隔で打ち込まれている。地面を掘って工事を開始するのではなく、敷地に柱を打ち込み、地下構造物をある程度作ってから、地上・地下層の工事を平行して行うためだ。この方法は、上から下へと工事を進めていく「トップダウン工法」と呼ばれる。

 韓屋の曲線美にならって作られた新館正面は、上が膨らみ真ん中がへこんで下に流れ落ちる、波をかたどったユニークなデザインをしている。1-8階は正面の外壁が内側のスラブと接触しておらず、空間がある。外壁はすべてガラスで、晴れた日にはこの空間いっぱいに太陽の光が降り注ぐというのが魅力的だ。しかし、1-8階の外壁がスラブと離れており、曲がった外壁を掴む工法を外部に委託して研究している。

 解決すべき課題も多々ある。▲シンフォニーホール「ハヌル音楽堂」の外壁を現在のデザイン通りにガラスで作る場合、音響レベルをいかにして維持するか▲壁を伝って水が流れ落ち、草花を育てることができる「緑地壁」については、いかにして完全な防水を実現するか-などだ。

 日帝時代に建てられた本館と超現代的な新館のデザインが調和するかに対する批判も、依然として残っている。光云大のユ・ジョンホ建築工学科長が「新館は透明なガラスのビルのため、本館と調和して一風変わった印象を与えるだろう」とする一方、漢陽大のハン・ドンス建築学部長は「新館があまりにも大きく、本館と材質が異なるため調和しない」と語った。ソウル市のファン・ヘリョン新庁舎担当官は、「新館との一体感を与えるため、本館の尖塔下部の屋根をガラスにする案も検討している」と語った。

キム・ジンミョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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