岡山放送局

2009年2月14日 19時59分更新

牛肉不正輸出は「頼まれた」

中国への輸出が禁止されている国産牛肉を不正に輸出したとして大阪と神戸の会社社長2人が13日、岡山県警察本部に逮捕されました。

逮捕前、大阪の社長はNHKの取材に対し、「中国側の知人から頼まれて商売の見本として持って行った」と話していました。

逮捕されたのは大阪・住吉区の貿易会社、「モントレイディング」の社長森山慶英容疑者(74)と神戸市灘区に住む食品卸業者「神戸ミートサプライ」の社長外池新治容疑者(54)の2人です。

警察の調べによりますと2人はおととし8月、岡山県の港を出る貨物船に国産牛肉およそ70キロを積み込んだほか、森山社長は関西空港を出発する飛行機に国産牛肉46キロあまりを持ち込んで、中国に不正に輸出した関税法違反の疑いが持たれています。

中国では日本でBSEの感染が確認された平成13年以降、日本産の牛肉の輸入が禁止され、日本政府も中国への輸出を禁止しています。

しかし、中国では輸入禁止後も日本産牛肉の人気が高く、森山社長は逮捕前、NHKの取材に対し中国の知人に頼まれて、飛行機で持って行ったことを認めていました。

その上で森山社長は「牛肉のテストするため、飛行機で持ってきてくれと言われ気軽に持っていった。商売するための見本だと思い、密輸の意識はなかった。見本で持っていって試食しただけだったが、もちろんお金はもらった」と話していました。

警察の調べに対して森山社長は飛行機での輸出は認めていますが、貨物船での輸出については2人とも否認しているということです。