最終更新: 2009/02/15 01:00

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旧かんぽの宿を評価額1万円で買い取った会社がその土地5%を1,456万円で売却

旧日本郵政公社から旧かんぽの宿を評価額1万円で買い取った「レッドスロープ社」が、鹿児島・指宿(いぶすき)市の開発公社に、旧かんぽの宿の土地5%を1,456万円で売却していたことが明らかになった。
オリックスグループへの売却問題に揺れる「かんぽの宿」の従業員。
かんぽの宿で働く人は「売却というより、このままの方が自分としてはいいのでは思うね。中身をそっくり変えればうまくいく」と話した。
鳩山総務相と日本郵政の対立はさらに激化している。
鳩山総務相は「まだ郵政グループから契約を解除するなんて話は聞いていない。カラカラ、カサカサに乾いた市場原理主義で、109億円で売り払って」と述べた。
一方、日本郵政側も「総務大臣の認可が得られない限り、白紙撤回もある」と鳩山総務相のせいとも受け取れる発言をした。
民主党の原口議員が「白紙撤回は、西川社長はなさるんですか?」と質問すると、日本郵政の西川社長は「白紙撤回と明言しているわけではない。総務大臣の認可が得られない限り、白紙撤回ということもあり得ようかと思います」と話した。
この発言に、鳩山総務相は「プロセスが非常に不透明であると。こんなものが入札といえるのか、これ」と怒りをあらわにした。
そんな批判の中、日本郵政が全国に70あるかんぽの宿の帳簿上の価格を明らかにした。
千葉・鴨川市にある「かんぽの宿鴨川」は、2008年9月の時点での簿価は土地・建物あわせておよそ8,800万円だが、現在、損益は赤字だという。
シーワールドも太平洋も目の前という好立地で、2人利用の場合、1泊2食で8,900円で、伊勢海老鍋つきのプランでも1万1,000円台だという。
利用客は「落ち着くし、わたしたちにはお手ごろなお値段だし」と話した。
全国70施設のうち、実に59カ所が赤字だという。
その1つに泊まったという鳩山総務相は「わたしの泊まったかんぽの宿は13,800円でした。(かんぽの)契約者のためということで、抑えてきたといういきさつがあって、だから赤字が出ている」と述べた。
赤字を理由に、簿価の123億円より安い109億円で売却するのはおかしいという声の中、かんぽの宿の入札に参加し、オリックスの4倍近い400億円を提示した日本リライアンスは、事前審査の段階で落選したという。
入札に参加した日本リライアンスの嶋崎秀雄社長は「肝心の話は5分くらいでした。100億円ならすぐに買ってますよ。できレースちゃいますか」と話した。
さらに「かんぽの宿」は、もう1つ問題を抱えている。
謎の会社「レッドスロープ」が2007年に落札した1万円物件問題で新たな事実がわかった。
鹿児島・指宿市の開発公社が、旧かんぽの宿の5%にあたる土地を購入した。
その額は、なんと1,456万円だった。
レッドスロープ社が旧公社から買い取った価格は1万円だった。
その土地の5%を売っただけで、1,456万円にもなった。
仮に土地だけを考えても、およそ3万倍の値段になる。
指宿市都市開発公社の渡瀬貴久事務局長は「非常に残念な事態になっているようで、困惑しているとしか表現のしようがないところでございます」と述べた。

(02/06 18:55)


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