韓国には、「韓国と北朝鮮は、世界唯一の分断国家」と信じて、祖国統一を念願している人が多いようですが、実際、同じ言語を話す、同じ民族が、分断されているケースは、世界に沢山あります。

タイとラオスもその一つ。

ラオス語は、タイのイサーン地方と言葉と、ほとんど同じであり、料理も同じですね。

もともと、ラオスは、タイの領土でしたが、100年前、ベトナムを植民地化したフランスが、タイ政府を脅して、奪った土地なのです。

そんなフランスの侵略を恨んできたタイ人は、1940年、フランスがナチス･ドイツに敗北したのを、絶好の機会として、フランスに宣戦布告。

タイは、日本の軍事援助を得て、フランスに勝利し、奪われた領土の一部を奪還しました。

だが、数年後、日本の敗戦によって、タイは、回復した領土を、再度失ってしまいます。

世界大戦後、パテト・ラオ（ラオス共産党）が、ベトナム共産党と共闘して、独立戦争を戦い、一方、タイはアメリカの前線基地となったので、タイとラオスは、別々の道を歩むことになりました。

その結果、南北朝鮮同様の、分断国家。

だが、今更、祖国統一を唱える人も、全くいません。

「祖国統一」に拘らなくたって、今、皆、幸せに暮らしているのですから、無理やり、戦争して、祖国統一する必要もないのです。

タイ料理と、ラオス料理は、ほとんど同じです。

だが、異なる点は、

１．ラオスは、フランスの植民地となったので、ベトナム同様、フランス・パンの屋台がある。

上の写真ですね。今なら、一つ、7,000キップ（70円）程度。パンの間に、野菜と、パテを挟みます。

２．独立戦争中、ロシアの軍事援助を受けたので、自国産のウォッカがある。

一瓶が、14,000キップ（140円程度）。安すぎ。(笑)

韓国に、おでん、トンカツ、刺身などの日本料理が広まったのと同じです。

侵略されるのは、皆、嫌でしょうが、多くの侵略の歴史を経て、食文化が世界に広まったのも、事実なのです。