「ハルフウェイ」という風変わりなタイトル。“途中”との意味合いがあるが、北乃のアドリブ演技がもとで題名が付いた。そもそも作品の「98%がアドリブ」とか。
「撮影中は毎朝、北川監督からファクスで『今日は〇〇な感じで』とか簡単な指示があるだけ。照明さんもいないし、立ち位置も気にしなくていい。ヒロという役を演じたというより、生きたという感じですよ」
−−全編アドリブって難しくなかった?
「やりたい放題で楽しかったです。泣きたくなったら泣いて、笑いたければ笑って、走りたくなったら走って…」
岡田将生(19)演じる彼氏は、早大進学を目指し、ヒロを北海道に残して上京しようとする。ヒロは、それに怒ったり戸惑ったりするのだが。
「あの人が好きな自分が好き、というのが10代の恋愛かなと。私はそこまで人を好きになったことがないので、撮影中の2週間は、あの人中心で回っている女の子になれて幸せでしたねー」
−−自身は恋愛が軸になることは…
「ないです。取り乱したくないというか、自分は恋愛にはハマらない、みたいな。私は何でもかんでも仕事1番、友達1番。友達もなくて、仕事だけ!という時期もあった。仕事が2番になったことはないです」
−−じゃあ、好きな人が夢を追って遠い場所に行こうとしても?
「全然大丈夫! 自分も外に出たいタイプなので、その人に『行かないでくれ』と言われることがむしろ恐怖です」
自身も3月で高校を卒業。大学進学も考えたが、女優業に専念することを決めた。今後は?
「自分を認めることですかね。いつもカメラの前に立つ時は『自分はカワイイ、カワイイ』と言い聞かせている。それくらい(普段は)自分が好きじゃないんです。自分を好きになれることを見つけたいなと」
−−女優専念は自分を好きになる第一歩
「それもあるけど、ある大きな夢があって、それを実現するには女優さんとして大きくならなくてはいけなくて…」
−−大きな夢?
「それは達成してから言おうかなと。できなかったらイヤなので。私、学校の三者面談で進路すら言わなかったんです。でも何をするのか、見ていてほしいです」
17歳、まだまだ夢の途中だ。