全国一斉の振り込め詐欺集中警戒日の13日、府警は約2000カ所の現金自動受払機(ATM)周辺に警察官約1100人を配置したり、住民に被害防止を呼びかけたりして警戒に当たった。府警によると、昨年1年間の府内の認知件数は303件で、被害総額は3億1200万円。今年1月にも12件、1690万円の被害が出ているという。
「振り込め詐欺撲滅月間」の一環で、年金支給日のこの日を重点的に警戒。ゆうちょ銀行左京店(左京区)では、下鴨署員やボランティアなど約20人が、振り込め詐欺防止のチラシを利用客に配布。「07年に比べて08年、5倍に増えた詐欺は何でしょう」などクイズも出しながら、保険料などの還付を装って現金をだまし取る還付金詐欺の手口を紹介。「定額給付金の支給をかたる詐欺にだまされないで。まずは誰かに相談して」と訴えた。
五条署では「絶対、振り込まないワン」をモットーに結成された「ワンワン通報隊」と中京区の寺町通など約1・5キロをパレード。「振り込め詐欺撲滅」と書かれたジャケット姿の犬17頭と住民や署員ら約30人が買い物客にチラシを配った。小田武治署長は「年金生活のお年寄りらを狙う詐欺で許せない。1件でも2件でも地道に減らしたい」と話した。【広瀬登、田辺佑介、古屋敷尚子】
毎日新聞 2009年2月14日 地方版