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冬季国体:スキー 仕事と競技両立、成年男子C出場の野村正道さん /山梨

 ◇「シード権目指す」静かな闘志

 17日に新潟県で開幕する第64回国民体育大会冬季大会のスキー競技に、半導体製造装置大手「東京エレクトロン」山梨事業所(韮崎市)に勤務する野村正道さん(41)が出場する。景気の後退で、同社も人員削減を余儀なくされるなど厳しい状況が続く中、野村さんは「少しでも明るい話題を提供できれば」と、静かに闘志を燃やしている。

 野村さんは埼玉県出身。92年に同社に入社し、約10年前に山梨事業所に転勤してきた。

 大学時代にオートバイレースを始め、在学中からヤマハのバックアップを受けてレースに出場していたが、思うような成績を残せず入社2年目に契約切れに。ちょうど同時期に、同僚から誘われて競技スキーの世界に入った。元レーサーだけあって、2人の選手が同時に並んで争う大回転の「デュアルレース」や、スピード重視のスーパー大回転や滑降を得意としている。

 会社から経済的サポートがあるわけではなく、あくまで一社員。普段は技術開発部門の仕事をこなし、週末に長野県などのスキー場で一日中練習する。米国のグループ会社に出向していた時期は、国体予選や本大会のたびに帰国しなければならず、苦労したという。

 野村さんが出場する成年男子Cは、34歳以上が出場するカテゴリー。一線を退いた元競技選手もいれば、野村さんのように社会人になってから技術を磨いた選手もいる。「本当にスキーの好きな人がいるカテゴリー。最も盛り上がっていると言われるんですよ」と野村さんは笑顔で話す。

 今年は1月の県予選を2位で通過し、国体出場は今年が7回目。18日にアルペン競技・大回転の本番を迎える。「ナショナルチームの元選手やプロもいるのできついけど、なんとか来年のシード権(15位以内)を持って帰りたい」と意欲を見せる。【中村有花】

毎日新聞 2009年2月14日 地方版

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