シンガー・ソングライター、松任谷由実(55)が13日、新潟県・苗場プリンスホテルで開催しているコンサート「YUMING SURF&SNOW in Naeba」の200回目となる公演を行った。1981年からスタートし、29年目で迎えた大きな節目にも松任谷は「死ぬまで続けたいですね」と、通過点を強調した。また、ゲレンデの中腹でサプライズのバレンタインライブも行い、スキー客を盛り上げた。
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雪にも負けず、停電にも負けず、積み重ねた200回。29年かけて到達した金字塔にもユーミンは「そんなに意識もせず、あっという間でしたね」とサラリと言ってのけた。節目を迎えても苗場コンサートが終わるというイメージは全くわかないそうで「死ぬまで続けたいですね」と宣言した。
この日のステージではあえてセレモニーは行わず、バックコーラスから200回の告知があったのみ。あとン十年続けるつもりだから“通過点”では大げさなことは避けたようだ。
84年には雪崩で足止めされたが、建設省(当時)を説得して山道を強行突破し開催にこぎつけた。06年の公演期間中には父の荒井末男さんが亡くなるという悲劇に見舞われたが、それでもコンサートは絶やさなかった。長続きの秘けつを「私もスタッフも楽しんでるから」と語ったが、根底には「はってでも(会場に)来る」というプロ魂があることは間違いない。
81年3月11日の第1回の会場はホテル内の「ワールドカップロッジレストラン」。観客は100人ほどで、前方の座席は床に座布団敷きという手作り感たっぷりのものだった。92年からは現在の「ブリザーディウム」に移ったが、アットホームな雰囲気は変わらない。これまで延べ23万6334人が訪れているが、松任谷は「ずっと続けてますから、遊びにきてください」とまだ見ぬ観客へも呼びかけていた。