ソウル女性誘拐:偽札7000枚を渡し犯人逃した警察(下)
人質は無事解放
◆人質は19時間後に解放
Aさんの夫は11日午後2時ごろ、タクシーに乗って約束の場所に到着した。運転は刑事が担当した。夫は警察が準備してきたゴルフカバンを道に置いて待った。カバンには偽札7000枚が入っており、底にはGPSが装着されていた。
しばらくすると、250ccの中国製オートバイに乗った男が近づき、一瞬のうちにカバンを奪い取って逃走した。近くに待機していた警察官がオートバイ4台と乗用車6台、タクシー2台で追跡した。しかし犯人はセンターラインを越えて逆送するなど、無謀な運転の末に警察をまくのに成功した。
午後3時ごろAさんの夫がAさんの携帯に電話をかけると、犯人が出た。夫が「金を渡したのだから妻を返せ」と要求すると、犯人は「午後6時ごろ解放するからあわてるな。場所は後から連絡する」と答えた。
GPSからの信号はその後、九老区内のあるマンション周辺でストップしたまま動かなくなった。警察は午後3時55分ごろその地点で空のカバンを回収した。犯人は午後6時25分ごろ、京畿道光明市の道端にAさんを降ろして逃走した。Aさんは「目隠しされていたため犯人の顔は分からなかったが、声の様子から一人は20代、もう一人は30代ぐらいのようだった」と証言している。
◆ずさんな作戦、偽札が流通する恐れも
警察は「Aさんが無事に解放されたため、作戦は半分成功した」と語っている。しかしAさんが解放されたのは奇跡といえるほど、警察の作戦はずさんなものだった。もし犯人がカバンに入っていたのが偽札だと気付いたら、Aさんに危害を加えたか解放しなかった可能性が高い。また、紙幣が流通した場合に備えた対策もまったく立てていない。
警察が使った紙幣は身代金目的の誘拐事件に使うために、警察が独自に作り保管していた「捜査用のニセ札」だ。2005年に初めて製造され、実際に犯人の手に渡ったのは今回が初めてだ。
陽川警察署の関係者は「よく見れば肉眼でも分かるし、触ったらもっとよく分かる」と述べた。しかし別の警察関係者は「非常によくできているため、見ただけでは分からない」と語る。陽川署の関係者は「今後容疑者の手に渡った紙幣の流通を防いだり、回収するのは現実的に不可能だ」としている。
イ・ソクホ記者
ソン・ジャンフン記者
ヤン・ヒドン記者
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