【ワシントン=有元隆志】米政府高官は13日、ヒラリー・クリントン国務長官が16日からの訪日で、民主党の小沢一郎代表との会談を希望していると強調した。会談をめぐって日程調整が続いているという。
高官は会談を希望する理由について「民主党の指導者の意見に耳を傾けるとともに、米側の意見も説明したい」と述べた。今秋までに行われる総選挙で政権交代が実現する可能性をにらんだ対応とみられている。
長官が大統領夫人時代の1993年7月に訪日したときも、夫のクリントン大統領は米大使公邸に羽田孜・新生党党首や細川護煕・日本新党代表(いずれも当時)ら野党党首を招待し、「変化は日本国民にとってよいことだ」と発言した。総選挙の最中だっただけに、政府・自民党の一部からは大統領が野党に肩入れしているとして、「内政干渉だ」との反発が出た。
米側には2007年8月にシーファー駐日大使が、テロ対策特別措置法の延長をめぐり小沢代表と会談したものの、全面公開のなかで双方の主張を一方的に展開するだけの「屈辱的な結果」(元米政府高官)に終わっただけに、クリントン長官自ら乗り出し、小沢代表との接点をつくっておきたいとのねらいがあるようだ。
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