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【岐阜】

インドネシア人看護師2人に辞令 美濃加茂の病院

2009年2月14日

辞令を受け、ほほえむマスタリアさん(中)とドゥウィさん(右)=美濃加茂市古井町で

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 日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)で来日したインドネシア人看護師2人が13日、県内の受け入れ先の一つ、美濃加茂市の木沢記念病院で辞令を受け、看護助手として着任した。働き続ける条件は、3年以内の日本の看護師資格取得。難しいハードルにも、2人は「国家試験に合格したい」と目を輝かせていた。

 マスタリア・メイリタ・クリスティンさん(29)と、ドゥウィ・スリスティヤ・レスタリさん(26)の2人は昨年8月の来日後、愛知県で日本語や看護の研修を半年間受けた。

 この日は午前9時ごろ、山田實紘院長から辞令を交付され、「気持ちよく今日を迎えられた。日本語が難しいけど、頑張ります」と意欲を見せた。山田院長は「自信をもって、一生懸命勉強してほしい」と激励。その後、健康診断など就労にかかわる手続きを済ませ、白衣のサイズを確認。週明けから、外科病棟で働く。

 インドネシア人看護師候補者は全国で104人。県内では、他に3施設で6人が着任した。マスタリアさん、ドゥウィさんとも、祖国でそれぞれ8年と4年半の実務経験を持つ、れっきとした看護師。とはいえ、日本語は片言程度で、言葉の習得が定着への大きな壁になっている。「検査」「腎臓病」などの用語を覚えたといい、働きながら国家試験合格を目指す覚悟だ。

 病院側は、言葉や習慣の違いがある2人のために、休憩室でイスラム教の礼拝ができるようにするなど配慮。系列の「あじさい看護福祉専門学校」を活用してもらい、勉学の支援もする。覚えたての日本語で明るく挑戦する2人に、病院職員らも温かい言葉をかけていた。

 (井上昇治)

 

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