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興毅、王者の二重契約発覚も世界戦正式決定

 6月に予定される世界戦の契約書を手に気合を入れる亀田興毅=東京・葛飾区の亀田ジム
 6月に予定される世界戦の契約書を手に気合を入れる亀田興毅=東京・葛飾区の亀田ジム

 ボクシングのWBA世界フライ級王座挑戦をめぐり、前代未聞の二重契約事件が13日、発覚した。亀田ジムと三迫ジムがそれぞれWBA王者デンカオセーン・シンワンチャー(32)=タイ=陣営と世界戦の契約を結んだもので、両ジムは互いに世界戦の権利を主張したが、両陣営による話し合いにより亀田ジムが権利を行使することで合意。亀田ジムはこの日、6月上旬に亀田興毅(22)=亀田=が世界戦を行うことを発表した。

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 前代未聞のドタバタ劇だった。この日正午、亀田ジムは、6月に興毅がデンカオセーンに挑戦することを正式発表した。会見直後、一部報道により三迫ジムがデンカオセーン陣営と世界戦の契約を結んだことが発覚。三迫ジムに確認したところ、4月末に三迫ジムの升田貴久(29)が挑戦することで合意に達したという。

 亀田ジムと三迫ジムはそれぞれ異なるタイ人マネジャーと契約を結んだ。デンカオセーンには2人のマネジャーが存在し、亀田ジムはシンワンチャー氏、三迫ジムはニワット氏と契約を結んだ。両氏は共同マネジャーとしてデンカオセーンと契約しており、共に自身の正当性を主張していた。

 亀田ジムは元日に初交渉し、1月中旬にタイでシンワンチャー氏と正式に契約を交わした。一方の三迫ジムは、今月上旬にニワット氏からオファーが舞い込み、ニワット氏が来日した12日に正式契約を結んだ。ただ三迫ジムは、亀田ジムとの契約成立の事実を知らされていなかったという。

 複数のマネジャーが1選手と契約を結ぶというタイ独自の難解な形態と、ずさんな契約方法が引き起こした二重契約事件。この日、亀田ジムが世界戦を正式発表した一方で、三迫ジムは14日に会見を行う予定だった。

 2人のタイ人マネジャーに振り回され、共に“被害者”であることを確認した亀田ジムと三迫ジムはこの日午後に都内で話し合いを行った。結果、デンカオセーンと興毅の勝者と升田が対戦するという方向で話がまとまった。

 三迫ジムは14日の会見を中止し、亀田ジムが権利を行使することで前代未聞の二重契約事件に決着がついた。

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