スクエニが「ドラクエIX」の発売延期、業績予想を下方修正

2009年 02月 12日 17:39 JST
 
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 [東京 12日 ロイター] スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684.T: 株価, ニュース, レポート)は12日、2009年3月期の営業利益予想を前年比44.2%減の120億円に下方修正すると発表した。従来予想の210億円に比べ、42.8%の下方修正となる。

 主力ゲーム「ドラゴンクエストIX(ナイン)」の発売が来期にずれ込む見通しとなったことが響く。この予想は、トムソン・ロイター・エスティメーツによる過去30日間の主要アナリスト9人の予測平均値262億円を54.3%下回っている。

 「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」シリーズは、ユーザーが主人公となってファンタジーの世界を冒険するゲーム。1986年の発売以来、08年9月末までに世界で累計4700万本以上を出荷した同社の主力商品の一つ。ドラクエIXは、プログラム上に不具合が見つかり、発売予定日を従来の2009年3月28日から7月11日に変更。このため、収益への貢献もずれ込む見通しとなった。

 このほか、景気悪化の影響などで、ゲームセンターなどのAM事業が低調に推移していることも予想に織り込んだ。一方、オンラインゲーム事業やモバイル・コンテンツ事業、出版事業などは、計画を上回る水準で推移しているという。

 2008年4―12月の営業利益は前年同期比28.7%減の127億円になった。通期予想に対する進ちょく率は106.4%。前年同期実績の通期実績に対する割合は83.2%だった。

 (ロイターニュース 平田紀之)

 
 

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